ヴィムショッタリー・ダシャーの簡単な読み解き方

ヴィムショッタリー・ダシャー・システムについて更に具体的に見て行きましょう。

それぞれの惑星サイクルには以下のような意味があります。

惑星

象意

ケートゥ

内省する、浄化、手放す、内面を見つめる、精神的な生活、自己放棄、純粋さを求める、禁欲、禁欲修行、神秘的な世界の探求、隠遁、別れ、孤独、引きこもり

金星

恋愛、結婚、社交、音楽、芸術、アート、楽しみ、趣味、調和、平和

太陽

人生の目的、自己啓発、使命、仕事、崇高な生き方、精神性、活動的、純粋さ

内省、旅行、恋愛、共感、心、感性、家庭、母性愛、想像

火星

情熱、チャレンジ、冒険、エネルギッシュ、活動的、集中、スポーツ、アグレッシブ、怒り、争い

ラーフ

転換期、変化を求める、決断する、人と交流する、活動的、子供の誕生、チャレンジ、自己実現、拡大発展、楽しみ、外国と関わりのあること、現世的、物質的、迷走、暴走、貪欲

木星

守護、幸運、精神性、道徳性、スピリチュアル、哲学、教育、宗教、神事、子供の誕生

土星

安定した生活をする、忍耐力を養う、義務を果たす、現実的に考える、実践的、秩序を大切にする、体系的に考える、抑圧や制限、試練、障害

水星

好奇心、コミュニケーション、書くこと、知識や情報を得る、恋愛、移動、小旅行、学習、教育、商売、知識欲を満たす

●大きな運気の流れと転換期

大きな人生の流れや転換期となる時期を知りたければ、マハー・ダシャーのサイクルを見るとわかります。マハー・ダシャーの惑星の期間中はその惑星の意味合いが出ててきます。ただ、これはサイクルが長過ぎて、現在進行中のマハー・ダシャーは実感しずらいところがあります。そのマハー・ダシャーが過ぎ去った後になって振り返って見ると、そういった期間だったなと実感することができます。

例えば、15~35歳の期間に金星期が来ていたとしたら、楽しいこと、異性関係、アートに関心を持つ時期になります。これが同じような年齢の時期でも、もし、15~31歳まで、木星期が来ていたとしたら、道徳的なことや精神的なこと、宗教的なことに関心を持つことになるでしょう。

そして、大きな転換期はこの惑星サイクルが切り替わる前後にやってきます。

実例、サッカー選手 中田英寿

具体的な事例として、サッカー選手の中田英寿のホロスコープを見てみましょう。中田英寿チャート&VD

右側がヴィムショッタリー・ダシャーのサイクルです。この表の時期は○月-○日-○年(西暦)の順番で表示しています。例えば、マハー・ダシャー木星期は1989年12月から始まり、次のマハー・ダシャー土星期の始まる2005年12月までとなります。そして、今後は2024年12月にはマハー・ダシャー水星期に切り替わります。

中田にとって、大きな転換期が木星期の始まりの1989年前後、土星期の始まりの2005年前後、水星期の始まり2024年前後にやって来ることが示されています。

さて、詳しく見て行きましょう。木星期の間、彼は何をしていたでしょうか?彼はプロのサッカー選手として活躍していました。それは木星が牡羊座にあることから見て取れます。牡羊座は競争やスポーツを好み、ナンバー1でありたい、活動的でありたい星座です。

そして、中田は人生の転換期である土星期の始まりに、サッカー選手を引退しています。以下、Wikipediaからの引用ですが、彼が引退を決意し、実際に引退を公式発表をした時期にちょうど一致しています。

ドイツW杯をもって日本代表から引退する事は以前から決まっていたが、2005年11月、中田は代表引退と同時に現役引退の意向を所属事務所社長の次原悦子に初めて話した。その後の話し合いで次原は中田の現役引退の意思が固い事を確認し、引退プロジェクトが始動。2、3月には守秘義務契約を交わした上で各スポンサーに報告を行った。 2006年7月3日、自身の公式HP上で現役引退を表明。 (Wikipediaより)

なぜ、土星期になって引退しようと考えたのでしょう。それはマハー・ダシャーの惑星の在住星座が蟹座に切り替わったことが一つの要因です。マハー・ダシャーの惑星が切り替わるとその人の意識も変化します。その星座の意味合いにあった関心の方向に変化します。

それでは、彼はサッカー選手を引退をした後に、何をしているのでしょう?

一般財団法人「TAKE ACTION FOUNDATION」を立ち上げ、代表理事に就任。4月には、TAKE ACTION FOUNDATIONの初事業として、中田の郷里である甲府市の信玄公祭りに合わせ、山梨県サッカー協会主催のヴァンフォーレ甲府との親善試合と、TAKE ACTION F.Cのメンバーがコーチとなるサッカー教室が行われた。収益の一部から、アフリカへのサッカーボール2万個の寄付と教育プログラムが実施され、また、甲府市が行うサッカーの機会拡大のための地域活性プロジェクトへ250万円を寄付した。

同月から、フジテレビ「すぽると!」月曜日「マンデーフットボール」に半年間月1回不定期で録画出演した。6月、ローマ時代の元同僚であるヴァンサン・カンデラの引退試合に出場。選手時代と同じ「8」の番号を付けたユニホームでスターティングメンバーとしてスタディオ・オリンピコのピッチに立った。9月、週刊誌『AERA』に日本全国を周る旅について綴るコラムの連載を開始。同月、FIFAとコカ・コーラ共催の「コカ・コーラ FIFAワールドカップトロフィーツアー」のアンバサダーに就任。11月には、これまでのアフリカへの支援活動により、アフリカ各国の大使らが構成する在日本アフリカ外交団から表彰を受けた。(Wikipediaより)

Wikipediaによると、チャリティー活動をしたり、旅をして雑誌に記事を書いたりしています。マハー・ダシャーの土星の入っている星座は蟹座です。蟹座は母性的な愛情のあるとても優しい星座です。その性質から、牡羊座の競争・スポーツの世界から、慈善活動をするように切り替わったのでしょう。旅が好きだったり、想像力豊かで文章を書くのを好むのも蟹座です。

このようにマハー・ダシャーが切り替わるとマハー・ダシャーの惑星の意識とその惑星が在住する星座の意識に切り替わり、そのテーマに関心を持つようになります。

皆さんも自分のホロスコープを見て、検証してみてください。特にアンタル・ダシャーの変化は実感しやすいと思います。過去の惑星サイクルが切り替わった時の星座と惑星の意味を見てみましょう。きっと人生の変化、意識や心の変化と一致していることでしょう。