インド占星術を学び始めた初心者の頃
自分のホロスコープに減衰の惑星を見つけて
がっくししてしまったことを覚えている。
しかし、勉強を進めていくうちに
減衰の惑星が必ずしもマイナスばかりとは
限らないということがわかってくる。
その典型的な例が水星だった。
実は私自身が減衰の水星を持っている。
減衰の水星はコミュニケーション能力が低く
系統だった論理的な思考ができず、情報処理能力が低い。
更に私の場合、ケートゥとコンジャンクションし、
更に水星の能力が傷ついている。
実際のところ、私はコミュニケーションが苦手。
頭の回転も遅く、本を読むのがすごく遅い。
しかし、より深く学んでいってわかったことは
水星はうお座で減衰するために、
霊的な世界とのコミュニケーション能力を示し、
深遠な深い思考ができることを実は現していたのである。
論理的な思考能力が失われる代わりに直観力もある
ということだったのだ。
なるほど、減衰の惑星も実は悪いことばかりではないのだ。
それに対して、高揚の水星の特質はというと
水星はおとめ座で高揚する。
だから、とても知性的で、高い論理的思考能力
高速な情報処理能力を持っている。
おそらく、コンピュータのような頭をしているのだろう。
水星の強い人と話すと
水星減衰の私には情報処理速度が速すぎて
とてもないが会話についていくことができい。
しかし、そんな高揚の水星にもデメリットもある。
論理的思考能力が発達しすぎるために、直観能力は低いのだ。
そして、うお座のように霊的な深遠なことも考えないようだ。
これがまた第12室に入っていれば別ではあるが。
だから、減衰の水星を持つ人は
高揚の水星の人には理解できない世界を知っている。
逆に高揚の水星の人は減衰の水星の人が理解
できない世界を知っている。
そこにはどちらが一方的に優れているということはない
それぞれに特質があるのだ。
高揚の水星と減衰の水星は例えるなら、
車に乗って、景色を見るのと歩いて
景色を見るのとの違いのようなものだ。
車で移動すれば、たくさんの景色を見ることができる。
しかし、一方で細かいところを味わって見ることはできない。
表面的に景色を追って、全体を見ていく。
しかし、歩いてその景色を見るなら、道端にある草花や
道行く人と会って話をしたりと
深く味わい深く楽しむことができる。
だから、高揚も減衰も一長一短なのだ。
減衰の惑星があってもその惑星の
特質を生かしていけばいいのだ。
追記:
この記事は水星についてだけ書いたので論理的思考得意かどうかとかは、太陽の星座やラグナも関係します。私の場合は、山羊座ラグナで牡羊座の太陽なので論理的思考ができたりします。ただ、コミュニケーション上でリアルタイムの論理性はゼロ!?かも(笑)。
高揚の水星も第12室に在住すると魚座の水星のような面が出てくるようです。
高揚・減衰はなかなか一面的に捉えることがはできないんですね。個々の分析も大切ですが総合的に見ることが大切です。