とあるワークショップを受けていたときに第4室について考えさせられることがあった。現代の社会では仕事のできる人、できない人とわけられることがある。できない人には社会の中で居場所を失うことになる。そうすると収入の道が絶たれてしまい、心が不安定になってしまう。それは現代において、食べていけるということが基本的にお金に基盤をおいているからだ。
しかし、本当は食べていけるかどうかは文字通り、食物を得られるかということだ。それは大地に根付き、農作物を育て、それを食するということだ。これは現代社会において、仕事ができない人と言われている人でもできることであるはずだ。農作物を育てることが、人間の生きていく基盤となり、それが心の安定につながっていくのではないだろうか。
それがインド占星術では如実に示されていることがわかる。第4室は心の安定を意味するハウスだ。第4室は同時に大地、農業、家庭、コミュニティ、幸福、母親を意味する。ということは大地を耕し、農作物を育て、家庭を築き、コミュニティを形成することが心の安定につながり、それが結局は心の幸せにつながっていくということなのだ。
現代社会において、多くの人が心の安定を失い、不幸せな思いをしているというのは大地とのつながりを断ち切った生き方をしているからなのではないだろうか。やはり、すべての人とは言わなくても、人間は基本的に大地と繋がって生きていくことで幸せになれるのではないのだろうか。
大地とはようは地球のことだ。現代文明、資本主義消費文明は自然や大地を破壊してまで経済発展を求めていくが、それは占星術で考えても決して幸せになることはないことを気づかせてくれる。
インド占星術は生きていく上で本当に必要な哲学や叡智、気づきを与えてくれるものだということを最近つくづく感じさせられる。大地とつながる生き方を目指していこう!