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親族のホロスコープからのラグナの特定

今回は親族のホロスコープからの時刻修正の一つの方法についてです。
三笠宮崇仁親王 1915年(大正4年)12月2日 19時35分 東京府
崇仁親王 蟹座ラグナ
三笠宮崇仁親王の出生時間はかなり正確であるが星座の境界線上にアセンダントがあるため、占星術の正確な検証には時刻修正をし、確実にラグナを特定する必要がある。19時35分の生まれだとするとラグナは蟹座になるが、19時32分を境に一つ前の双子座に移動することになる。
そこで今回は親族のホロスコープからラグナの星座を特定する試みをしてみたいと思う。
双子座ラグナの場合

崇仁親王 双子座ラグナ
もし、双子座にラグナがあるとするなら、双子座には土星が在住し、9室に在住する木星からのアスペクトを受けている。ラグナの支配星の水星は火星の星座である蠍座に在住し、火星のアスペクトを受けている。従って、三笠宮親王は土星と火星と木星の影響を強く受けていることが考えられる。
だとするならば、三笠宮親王の娘、息子たちは父親を意味する第9室や太陽が顕著に土星や火星、木星の影響を受けているはずである。
蟹座ラグナ
もし、蟹座ラグナだとするならば、三笠宮親王のラグナやラグナの支配星は土星、火星、木星の影響も全く受けないので、息子や娘、妻のホロスコープで第9室や太陽はほとんど土星、火星、木星の影響を受けていないはずである。
それでは一つ一つのホロスコープで検証していってみたいと思う。
検証1.三笠宮寛仁親王 1946年1月5日 5時1分 葉山町
寛仁親王ホロスコープ
アセンダントから9室は蟹座であり、火星が在住している。その支配星である月は土星の星座である山羊座に在住し、火星のアスペクトを受けている。また、太陽は木星の星座である射手座に在住し、土星のアスペクトを受けている。従って、父親は土星と火星、木星の影響の強い人物であることがわかる。
検証2.高円宮憲仁親王 1954年12月29日 0時6分 品川区
憲仁親王ホロスコープ
9室は火星のアスペクトを受け、9室の支配星である金星は火星の支配する蠍座に在住し、木星のアスペクトを受けている。太陽は木星の支配する射手座に在住し、高揚の土星のアスペクトを受けている。父親は土星、火星、木星の影響を顕著に受けている。
検証3.桂宮宣仁親王 1948年2月11日 10時45分 品川区
宜仁親王ホロスコープ
9室は木星の支配する射手座であり、9室の支配星は火星の支配する蠍座に在住し、火星のアスペクトを受けている。太陽は土星の星座に在住し、土星のアスペクトを受けている。
従って、土星と火星、木星の影響を顕著に受けていることがわかる。
検証4.近衛寧子 1944年4月26日 10時58分 沼津市
近衛やす子ホロスコープ
9室には木星の支配する魚座であり、土星のアスペクトと、木星のアスペクトを受けている。太陽は火星の星座である牡羊座に在住している。
以上、いずれの場合も土星、火星、木星のアスペクトを顕著に受けている。三笠宮は蟹座ラグナより、双子座ラグナである可能性が高いことを示している。時刻修正には、結婚の時期、出産の時期、病気の時期などから推測するさまざまな方法があるが、親族の正確なホロスコープがわかれば、比較的容易にラグナを推測する一つの有力な手がかりが得られる。
今回は息子や娘たちの出生情報が正確にわかっていたので、それらを使ったが、近い親族である配偶者、父親、母親、兄弟姉妹などからも同じようにこれを応用してラグナを特定するための時刻修正を手助けする要素になる。また、出生時間が正確なら、第9分割図のナヴァムシャや両親を読みとく第12分割図のドヴァダシャムシャも検討してみると、より明確に推測していくことができる。