カテゴリー別アーカイブ: 有名人検証

トルーマンのガジャケーサリーヨーガ

トルーマンのガジャケーサリー 
http://astrodiary.blog114.fc2.com/blog-entry-399.html

清水さんのアストロダイアリーの記事を見ていたら、ガージャケーサリヨーガについて
興味深いことが書いてあったので、その問の答えを考えてみました。


そして、広島と長崎に原爆を投下する命令を下したのが、このトルーマン大統領です。
彼のホロスコープにもガジャケーサリー・ヨーガができています。
しかし、その性質についてみなさんご自身で検証してみてください。
原爆投下の正当性についてはいろいろ議論があるようです。
しかし、軍事施設のない人口密集地ということで
広島と長崎が投下目標に選ばれたというのは事実のようです。
他の兵器の影響を避け、純粋に原爆の効果だけを検証することができたからでした。
これは生体実験にほかなりません。
このようなジェノサイド(大量殺戮)の命令を下させたガジャケーサリー・ヨーガ、あるいは千歩ゆずってそれを阻止することができなかったといってもいいけど、そんなガジャケーサリー・ヨーガとはいったいなんぞや?
ガジャケーサリー・ヨーガがもたらす理想主義と高い徳性はいったいどこへ消えたのか?
あるいは、なぜ消えたのか?
そんな視点で、このガジャケーサリー・ヨーガを検証してみるといいんじゃないかと思います。
(アストロダイアリーより引用)


ただし、出生情報がWikipediaアストロデータバンク、どこを見ても1884/5/8のとあったのでそれを採用します。
■トルーマンの出生情報
アストロデータバンク
ASTROTHEME
WIKIPEDEIA
トルーマン大統領ホロスコープ
なぜ、原爆投下を決定するという非人道的決断を下せたのか?
それは彼のホロスコープは好戦的な性質を示す火星と冥王星の影響が強く、
道徳性と慈悲の木星が激しく傷ついているためではないかと思います。
火星の影響は悪く出ると、攻撃的で残酷な性質を示します。
土星の影響は悪く出ると、冷淡な性質を示します。
冥王星は残酷な性質を示します。
①火星の影響
・火星が月にアスペクトしている。
・太陽が火星の星座に在住している。
・第5室に火星がアスペクトしてる。
②木星の傷付き
・火星とコンジャンクションしている。
・土星の3番目のアスペクトを受けている。
③冥王星の影響
・第1室支配星の水星に冥王星が1度以内と緊密なコンジャンクションを形成している。
・第5室支配星の土星も冥王星とコンジャンクションしている。
原爆投下を決断したとき、彼のヴィムショタリ・ダシャーは水星-土星期でした。
水星も土星も道徳性の第9室に在住します。
彼は彼なりの価値観による正当な判断をし、決断したのかもしれません。
そこに「死と再生」「プルトニウム」を意味する冥王星もコンジャンクション
しているというのはとても興味深いことです。
日本にとっては死であり、再生への始まりでした。
歴史において、何が正しかったのかという判断はとても難しいものですね。

オサマ・ビンラディンは本当に射殺されたのか?

オサマ・ビンラディンが2011年5月2日、パキスタンのアボッターバードで米軍によって射殺されたと報じられました。
しかし、これは本当なのだろうかとインド占星術研究家としては気になるところです。調べてみると彼の出生情報が出てきました。
出生情報 → http://www.astrotheme.com/portraits/Mdw76FZ6CU3w.htm
オサマビンラディンチャート
このホロスコープが正しいとすると彼はMe-Me期に射殺されたことになります。第2室と第5室を支配する惑星が第10室に在住するダシャーです。無理やり説明すれば、ディスポジターが土星であり、マラカの第7室に在住しているので亡くなってもおかしくはないと言えないこともありません。
しかし、このような暗殺には普通は第8室や第12室が関わりがあります。この時期に暗殺されたというのは考えがたいと思いました。
つい最近、シェア・インターナショナルのページをたまたま見ていたら、以下のような記事が書いてありました。
http://sharejapan.org/sinews/200/270/post_399.html


Q オサマ・ビン・ラディンが、パキスタンに駐留するアメリカの特殊攻撃部隊によって殺害されたと発表されました。彼は(武装していないまま)目を撃たれ、殺され、その肉体は海に葬られたと言われています。ですから、もう本物かどうか検証することはできません。これは本当にビン・ラディンの最期だったのでしょうか。
A 私はオサマ・ビン・ラディンがもう生きていないと信じますが、アメリカ政府によるこの報告は私の得ている情報とは違います。それによれば、オサマ・ビン・ラディンは、長い闘病生活の後、2006年に安らかに息を引き取ったとのことです。彼は亡くなる前、「正義」(と彼が理解していたもの)への呼びかけを維持することを望み、彼の多くの弟たちに、彼が存在するという神話を維持するよう求めました。
Q 2007年にベナズール・ブット(元パキスタン首相)は、オサマ・ビン・ラディンは死んだとインタビューで語りました。(1)彼女は正しかったのですか。(2)彼はどのように死んだのですか。(3)彼の遺体は埋葬されましたか。(4)この話が正しければ、彼の死はなぜ秘密にされたのですか。(5)これらが事実だとすれば、アメリカ人はどれくらいの間、オサマ・ビン・ラディンの死去について知っていたのですか。
A (1)はい。(2)癌と腎臓病との長い闘病生活の後に亡くなりました。(3)埋葬されたのではなく、火葬されました。(4)若者たちのための呼びかけとして神話を維持したいと思ったからです。(5)おそらく彼がまだ生きていると信じていたのでしょう。


1.腎臓病を患っている配置とは。
まず、彼が腎臓病を患っていたということはどう説明されるのでしょう? 腎臓は第7室と金星とてんびん座が支配します。では、その傷つきを見てみましょう。
1)第7室
第7室には土星が在住し、第7室と第12室を支配した、敵対惑星であり、機能的にも生来的にも凶星の火星のアスペクトを受け、傷ついています。
2)第7室支配星
第7室支配星の火星は第1室に在住し、生来的凶星である土星のアスペクトを受けて傷ついています。また、第8室と第11室を支配し、強く凶星化し、しかも逆行している木星のアスペクトも受けて傷ついています。
3)金星
金星は太陽にコンバストされ、ラーフの5番目のアスペクトを受けて傷ついています。機能的凶星の木星の逆光アスペクトも受けています。
4)てんびん座
ラーフの在住により傷ついています。
明らかに腎臓を支配するすべての惑星、星座、ハウスが傷ついています。また、wikipediaによると腎臓病を患い始めたのは2004年からです。
ダシャーはSa-Ra期。土星は第7室に在住し、腎臓と第1室の肉体を傷つけています。ラーフは急性病の第6室に在住しています。第6室は入院も意味します。更にラーフは金星にアスペクトし、腎臓を傷つけ、太陽にアスペクトし肉体を傷つけています。
腎臓病を患い、闘病生活をしていたことが説明されます。
2.この時期亡くなったとしたとするインド占星術的な分析
そして、この記事で亡くなったとされる、2006年もSa-Ra期です。土星は死のマラカハウスに在住し、ラーフはアンコンディショナル・キラーです。この時期になくなったとするなら、極めて納得できる時期です。
果たして、本当に2011年5月に射殺されたのでしょうか。それともアメリカはテロとの戦いのために生きていることにしたかったのでしょうか。真実はわかりませんが、インド占星術的には興味深いテーマでした。

インド占星術でアマチについて分析しているサイト

引き続き、アマチについてもっと書こうと思ったが既に
とても素晴らしい記事があったので、そちらをご紹介します。
同じようなことを書いてもしょうがないので。
僕も長いこと勉強させてもらってるサイトです。
鑑定家 秀吉さんのページ
http://www.kanteiya.com/famousepeople/Ammachi.htm
東西占星術研究所の記事
http://tozai-astrology.com/jyotish/study/study008.html

インド聖者アマチ ~ 社会的使命は第10室に表れる

昨日はインド聖者アマチについて検証しました。今日も引き続き見てみます。
インド聖者アマチのチャート
ただ、このような素晴らしい配置をしていて、聖者といえどもアマチのように多くの人が知るためには社会的使命を果たす役割を持っていなければ、ほとんどの人間は知ることもない。
それではその社会的な使命を果たす役割を持って生まれてきた人はどんな特徴があるのかを見てみます。
その特徴は単純に言って第10室が良いことです。
1.アセンダントラグナ
ラグナから見ると第10室にはケートゥが在住する。ケートゥは純粋性、精神性、霊性、悟り、修行者を意味する。そのようなことを示すことが社会的な使命です。その支配星である月は深い霊性を意味する第8室でムーラトリコーナに在住するので、第8室の深い霊性が社会的使命の重要なテーマです。
2.月ラグナ
月ラグナから第10室は精神性の高い水瓶座であり、そこに木星がアスペクトしている。木星はグル(宗教的指導者)であり教師の惑星です。第10室の支配星が第6室で高揚しているのでとても良い。
3.太陽ラグナ
太陽ラグナからの第10室は木星が在住し、グルとしての使命があることがわかる。しかもその支配星である水星は第1室で高揚しています。
どのラグナから見ても高揚の惑星が関わり、とてもパワフルで社会的な使命を持って生まれてきたことが明確に出ています。アマチの活動が社会的な高い評価を受けるのはこの第10室の強さにあるのです。
社会の表舞台に出て、大きな使命を持った人は第10室に特徴が現れるのです。第10室は社会的な果たすのに重要なハウスなのです。

インド聖者アマチに見る聖者の星の配置とは?

今年も7/22~24まで、インドの聖者アマチが東京に来ていました。
アマチは世界的に有名な聖者で、来た人のすべてを抱きしめる。世界で苦しんでいる人たちを助けるために献身的な活動をしています。
アマチについて
アマチ(マーター・アムリターナンダマイー)wikipedia 
・公式サイト http://www.amma.jp/
今回は聖者と呼ばれる人のホロスコープの配置の特徴は何を取り上げてみます。
その特徴とは、
(1)ダルマトラインの第5室と第9室が良い。
第5室はその人の思考、考え方を意味するので正しい思考ができるかという意味で重要なハウス。
第9室は精神性、道徳性を意味するので精神的な道を追求していくために重要なハウス。
(2)モクシャトラインの第8室と第12室が良い。
第8室は心の深い部分に入る、深い霊的世界を理解するために重要なハウス。
第12室は解脱・悟りのハウスであり現世的なものをすべてを放棄し、悟りの境地に至るために重要なハウス。
(3)以上の2つがアセンダント、月ラグナ、太陽ラグナからの3つのラグナすべてからみて良く。(1)については木星から見ても良い。
(4)解脱の表示体であるケートゥの状態が良い。
以上の特徴について、アマチのホロスコープを検証してみます。
アマチの出生情報
1953年9月27日 午前9:09 インド ケララ州アムリタプリ
インド聖者アマチのチャート
1.アセンダントラグナから
(1)第5室は第5室の支配星である土星がてんびん座で高揚しているので良い。第9室は木星が在住し、その支配星が第9室である水星も高揚の星座に在住しているので良い。
(2)第8室はムーラトリコーナの月が在住しているので良い。第12室は高揚の水星が在住しているので良い。
2.月ラグナ
(1)第5室は高揚の水星が在住しているので良い。第9室はラーフが在住している。トリコーナに在住するラーフは吉星化します。第9室のラーフは精神性のテーマについて飽くなき追求をするので良い。しかも支配星である土星は高揚しているので良い。
(2)第8室は木星がアスペクトバックしているので良い。第12室は高揚の土星のアスペクトを受け、支配星の火星はヴァルゴッタマであり、第1室の支配星である金星とコンジャンクションしているので良い。
3.太陽ラグナ
(1)第5室の支配星である土星は高揚しており、木星のアスペクトを受けているので良い。第9室はムーラトリコーナの月が在住しているので良い。
(2)第8室は第5室を支配する高揚の土星のアスペクトを受け、その土星は木星のアスペクトを受けているので良い。第8室の支配星は第12室に在住し、第9室の支配星である金星とコンジャンクションしているので良い。
4.道徳性、精神性の木星ラグナ
第5室には第9室を支配する高揚の土星が在住するので良い。第9室はその支配星である土星が第5室で高揚するので良い。
5.ケートゥの状態
ケートゥが良いかはそのディスポジターの状態に左右されます。ディスポジターの月はムーラトリコーナに在住するのでケートゥの状態は良い。ナヴァムシャでは水星の星座であるおとめ座に在住するので良い。
以上、見事にすべての条件を満たしています。果たして、聖者は本当に聖者なのか、悟りに至っていない私たちにそれを知ることはできません。しかし、インド占星術で見ると聖者としてふさわしいホロスコープ、生まれの持ち主であることが明確に出ているというのはとても興味深いことです。
この条件を他のインドの聖者、クリシュナムルティやラーマクリシュナなどにあてはめて検証してみると面白いのでやってみてください。

和の精神は水瓶座?聖徳太子

先日、NHKの歴史秘話ヒストリアで聖徳太子をやっていた。テレビを見ながら、インド占星術研究家としては、どんな星の配置をしていたのか気になる。さっそくネットで生年月日を調べて見る。
聖徳太子 西暦574年2月7日 出生時刻不明
聖徳太子ホロスコープ
ずいぶん昔の人なので本当かどうか定かではないが天皇家の人なので正しい生年月日だとしてみると、それらしきホロスコープが出てきた。
「和をもって尊しとなす」、仏教を信仰し、広め、民を救うために生まれてきた救世観音の生まれ変わりという伝説まであるとても精神的な人物であったといいます。自由・平等・博愛の精神性の高い水瓶座に太陽、月、火星、天王星が集中しています。水瓶座は和を大切にする最もそれらしい星座です。
そして、太陽と月に火星がコンジャンクションすることで、強い情熱と行動力を与えています。
そして、聖徳太子は憲法十七条、冠位十二階の制定など独創的な発想をし、数々の改革をなしとげます。既存の価値観にとらわれず改革するところもまた、水瓶座らしさが出ています。
そして、法隆寺や五重塔など日本建築の元祖でもあり、建築家だったり、薬草の調合をしたりと技術的なことが得意だったようです。それは技術的なことを得意とする水瓶座の性質と仕事の太陽に火星がコンジャンクションするところから読み取れます。
さて、生年月日が本当に正しいのかわかりませんが、聖徳太子らしい興味深いホロスコープでした。
今は水瓶座の時代、よく日本が世界を救うとか言われますが、それは日本人が聖徳太子の言っていた言葉、和の精神を本当に取り戻したときなんだなと思います。さて、日本人はこの国難の時代に、聖徳太子の言うような和の精神を取り戻すことができるのでしょうか。

幕末の英雄、坂本龍馬を検証② 龍馬はなぜ、これほどまでに大胆な行動ができたか?

坂本龍馬のチャート
龍馬をよく知る人物は胆力の強い、度量の大きい人物と評価している。それはなぜでしょう?
武市半平太:「肝胆もとより雄大、奇機おのずから湧出し、 飛潜だれか識るあらん、ひとえに龍名 に恥じず」(獄中で)
西郷隆盛 :「天下に有志あり、余多く之と交わる。然れども度量の大、龍馬に如くもの、未だかつて之を見ず。龍馬の度量や到底測るべからず」
三吉慎蔵 :「過激なることは毫も無し。かつ声高に事を論ずる様のこともなく、至極おとなしき人なり。容貌を一見すれば豪気に見受けらるるも、万事温和に事を処する人なり。但し胆力が極めて大なり」
太陽がいて座に在住し、火星とコンジャンクションしています。太陽も火星も「戦いでの勇敢さ」を表します。いて座はとても楽観的で大胆な行動ができる星座です。そして、そこに木星がアスペクトし、その性質をさらに強めています。心を表す月にも木星がコンジャンクションし、楽天的な性格を強めています。しかも月は満月でとても安定しています。
もし、うちゃさんの水瓶座ラグナが正しいとするなら、その人の生来の気質を表す第1室とその支配星にも木星がアスペクトし、思考を表す第5室とに在住し、その支配星の水星にもアスペクトしています。
その人の基本的な性質を示す太陽、月、第1室と第1室の支配星、第5室、第5室の支配星のすべてに、木星が影響を与えることで極めて前向きで不可能を不可能と思わない大胆さと勇気を彼に与えています。

幕末の英雄、坂本龍馬を検証① 太陽ラグナで読み解く

坂本龍馬のチャート
『龍馬伝』もいよいよ終盤を迎えてきました。龍馬ファンとしてはハラハラドキドキ、感動の連続ですね。
今日は坂本龍馬を検証したいと思います。出生時刻はうちゃさんの仮説を参考にさせて頂きました。検証②でみますがヴィムショタリ・ダシャーで検証しても人生の大きな出来事をうまく説明することができます。
今日は太陽ラグナで龍馬の性質を読みといてみます。太陽ラグナからだけでも龍馬の性質がはっきりと読み取ることができませす。
・ 1-7軸での星座交換、人と人を結びつける性質の強さを示しています。第7室には「事業における提携」という意味があります。西郷隆盛や木戸孝允、後藤象二郎など諸藩の有力な人間と手を結び、薩長同盟、大政奉還などの日本に革命を起こすための大きな働きをしています。
・ 寿命のハウスの第8室がとても傷ついており、短命であることを示している。第8室に高揚の土星と機能的凶星の金星、火星がアスペクト。第8室の支配星が火星のアスペクトを受け、逆光の木星とコンジャンクション、第7室に在住している。
・ 太陽と火星がコンジャンクションし、しかも火の星座に在住し、とても勇敢なサムライの気質を表しています。そこに強力な土星がアスペクトすることで剣術家としての資質を示しています。戦いの火星が型にはめる土星が抑えつけられることは武術をするのに向いた配置です。
・ いて座に3惑星が在住し、木星がアスペクトバックし、いて座の性質を強く示してる。日本を変え、外国から守るために命をも厭わない勇敢さ、そのために日本を東奔西走する行動力と冒険心、どんな不可能と思えることも実現できると信じるポジティブ思考はとても射手座的です。
・ 第2室に金星が在住し、言葉の良さを表しています。
・ 第8室は死因を表し、第8室と第8室支配星に火星がアスペクトし、武器や事故による死を表しています。実際、龍馬は何者かの刺客により暗殺されました。
・ 水星と火星がコンジャンクションし、議論に強いことを意味しています。コミュニケーションや言葉を意味する水星に戦いやスピードを意味する火星が力を与えています。
・ 陰謀の第12室と3つのトリコーナの絡み(第9室支配星の太陽とコンジャンクション、第12室支配星は同時に第5室支配星であり第1室に在住、第1室支配星の木星がアスペクト)があり、江戸幕府から天皇中心とした日本に変わる明治維新をという革命を起こす大事な役割を果たすことを可能にしています。

有名人検証:お釈迦さま②ダシャー分析による出生日時の検証

さて、今回はお釈迦さまのダシャーを検証してみたいと思います。まずはじめに注意点として、これはお釈迦さまが紀元前622年4月15日午前9:30生まれだという「仮説」の元に行います。お釈迦さまの人生で起きた出来事で年齢が明らかになっているものには、結婚、出家、悟り、入滅があります。今回はその4つを中心に検証してみます。
※生涯のヴィムショタリ・ダシャーは最後に載せてあります。
●結婚:15歳:土星/金星
結婚を表すハウスは第7室です。このときのヴィムショタリ・ダシャー(VD)はマハー・ダシャー(MD)の土星が第7室を支配し、アスペクトバックを第7室に返しています。アンタル・ダシャー(AD)の金星は結婚の表示体であり、結婚の時期を表します。月ラグナで見たとき、土星も金星も第7室に在住しています。結婚するのにふさわしいダシャーであることが明白に読み取ることができます。
●出家:28歳
このときのダシャーは土星/木星期です。木星は第6室と第9室を支配します。第6室は結婚の第7室から12室目で、結婚の損失、つまり離婚のハウスになります。第9室は第10室から12室目にあたり、社会からの引退、仕事からの退職を意味します。このことは王子としての社会的立場を離れ、結婚生活を捨てて、第9室の精神性を追求する道に進む時期であることを示しています。木星自体も精神的な道に進むことを意味しています。
この第9室はアセンダントからだけでなく、太陽ラグナ、MDラグナからも第9室を支配しています。精神性追求の強い思いが伺えます。この2つの太陽、MDラグナでは第12室も支配しています。第12室は出家のハウスであり、隠遁のハウスでもあります。以上のことから隠遁、出家、離婚が見事に説明されます。
MD最後のアンタルダシャー(AD)は次のダシャーに向けての転換期であり、次のダシャーを予兆する出来事が起こります。出家はお釈迦さまにとってまさに人生の転換期でした。
土星は忍耐の惑星です。MDの土星期はお釈迦さまにとって忍耐のダシャーでした。それは第7室の支配星であり、月から第7室に在住し、結婚生活への忍耐でもあったのでしょう。土星は第7室と同時に第8室も支配し、お釈迦さまにとって結婚生活はあまり幸せなものではなかったのかもしれません。だから、土星期の最後に出家という道に選んだのでしょう。
●MD水星期
水星期は自分の自由に好きなことができるダシャーです。そして移動の多いダシャーです。この水星は第12室を支配し、悟りの道へと進むダシャーでした。同時に第3室の支配は旅を意味します。そして、第12室支配星は願望成就の第11室に在住し、お釈迦さまにとって第12室のテーマ「悟りへの道」を追求することができるダシャーでもあります。そして、最も注目すべきはMDの水星から第12室に惑星集中をしているということです。しかも、火の星座で。水星期は強い情熱をもって悟りのへの修行の道に明け暮れたことを伺わせます。
●成道(悟り):34歳
このときのダシャーはおそらく、水星/太陽期だったと思われます。太陽はMDラグナの水星から第4室を支配し、第12室に在住しています。モクシャハウスの支配星がモクシャハウスに在住することは辛い時期ではあるがモクシャのテーマに関しては良いことを意味します。しかも太陽は高揚の星座に位置し、方角の強さを獲得しとてもパワフルです。
お釈迦さまの悟った夜は満月だったといいます。出生の太陽も強烈な満月の吉星化した月のエネルギーを受けています。太陽は魂の表示体であり、ジャイミニ・カラカでもアートマ・カラカです。アートマ・カラカのダシャーは人生の転機を意味します。まさにお釈迦さまにとって悟りを得るという人生の一大転機だったのです。
●教団の拡大
悟りのあと2~4年のうちに、千人以上が弟子となり、一気に巨大な教団となったということが記録に残っています。それはAD月期とAD火星期にあたります。月は満月であり、アシュラムを意味する第4室に在住しています。強い月は人気を表します。そして、その次の火星はラージャ・ヨーガ・カラカであり、しかも第10室で方角の強さを獲得し、強烈なリーダーシップと社会的成功の配置を表わしています。この時期の教団の急激な拡大をうまく説明できるダシャーが来ています。
●入滅:80歳
80歳のときのダシャーは月/ラーフ期です。月は太陽、土星、火星、ラーフと全凶星のアスペクトを受け、とても傷ついています。月の傷つきは健康問題にも影響を与えます。お釈迦さまにとって月期は健康を損ない易いダシャーです。そこにADのラーフはアンコンディショナルキラーです。寿命が尽きるときのラーフ期は死を意味します。これもまたうまく説明することができるダシャーに入滅されています。
   ☆
以上のように、出生の可能性として、13~15日がありましたが、15日に生まれたとすると極めて人生の出来事との整合性が高いことがわかります。おそらくお釈迦さまは15日に生まれたのではないかと思われます。さてさて、真実は永遠にわかることはありませんがなかなか興味深い検証でした。
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生涯のヴィムショタリ・ダシャー
Ju-Me 02-03–624
Ju-Ke 05-11–622
Ju-Ve 04-17–621
Ju-Su 12-16–619
Ju-Mo 10-04–618
Ju-Ma 02-03–616
Ju-Ra 01-09–615
Sa-Sa 06-05–613
Sa-Me 06-08–610
Sa-Ke 02-15–607
Sa-Ve 03-27–606 15歳 結婚
Sa-Su 05-26–603
Sa-Mo 05-08–602
Sa-Ma 12-07–601
Sa-Ra 01-15–599
Sa-Ju 11-22–597
Me-Me 06-04–594 28歳 出家
Me-Ke 10-31–592
Me-Ve 10-28–591
Me-Su 08-28–588 34歳 成道
Me-Mo 07-05–587
Me-Ma 12-04–586
Me-Ra 12-01–585
Me-Ju 06-20–582
Me-Sa 09-24–580
Ke-Ke 06-05–577
Ke-Ve 11-01–577
Ke-Su 12-31–576
Ke-Mo 05-08–575
Ke-Ma 12-07–575
Ke-Ra 05-05–574
Ke-Ju 05-23–573
Ke-Sa 04-28–572
Ke-Me 06-07–571
Ve-Ve 06-04–570
Ve-Su 10-04–567
Ve-Mo 10-04–566
Ve-Ma 06-04–564
Ve-Ra 08-04–563
Ve-Ju 08-04–560
Ve-Sa 04-05–557
Ve-Me 06-04–554
Ve-Ke 04-04–551
Su-Su 06-04–550
Su-Mo 09-22–550
Su-Ma 03-23–549
Su-Ra 07-29–549
Su-Ju 06-22–548
Su-Sa 04-10–547
Mo-Ra 11-03–543 80歳 入滅

有名人検証:お釈迦さま① お釈迦さまはどんな人だったの?

お釈迦さまのホロスコープ
本日は人類史上最高の聖者の一人お釈迦さまの検証です。さてさて、お釈迦さまはいったどんな人だったのでしょうか。
1.お釈迦さまはどんな人だったの?
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●おひつじ座への惑星集中
まず、ぱっと見て目につくのはおひつ座に対する惑星集中。おひつじ座は火の星座でとても活動的で、情熱的な星座です。生涯に渡って、放浪の旅をしたお釈迦さまの特徴をよく表しています。4つ以上の惑星が集中することでサンニヤーシ・ヨーガ(出家者のヨーガ)を形成しています。
●かに座のアセンダント
アセンダントがかに座にあり、その支配星の月も満月で方角の強さを得て強力なことから月の性質の強さが伺えます。とても情緒豊かで慈愛に満ちた人だったことが想像されます。
●活動星座への集中
インド占星術で扱う惑星と感受点の10個のうち7つまでが活動星座に集中しています。活動星座に集中すると活動的でじっとしていられない、常に動き続ける性質を与えます。生涯に渡って放浪の旅をしたことをよく表しています。
●満月の月
ほぼ、完全な満月です。吉星化しており、しかも第4室に在住し、方角の強さも獲得し、これ以上ないくらいにパワフルな月です。強い月は人気を表します。しかもてんびん座の月で、とても親しみやすい華やかな性質ももたらしています。
しかし、同時にこの月は火星、土星、ラーフ、太陽と全凶星のアスペクトを受けとても傷つき、しかも、ケーマドルマ・ヨーガの月です。心はとても強いですが同時にとても傷つき孤独な心、厭離の傾向を表しています。傷ついた月、孤独な月も出家者の傾向を表しています。
更にこの月はガージャケーサリィ・ヨーガも構成しています。永続する名声・学識・記憶力・政治や宗教組織の長を意味し、まさにその人です。また、このヨーガは月が満月、木星は最強のケーンドラの第10室に位置し、とてもエネルギー的にパワフルです。支配ハウスも月は第1室を支配し、木星は第9室(高度な学問、宗教、精神性、グル)を支配し、ラージャ・ヨーガを形成しています。エネルギー、質ともに極めて高いクオリティでガージャケーサリィ・ヨーガが成立しています。
更にこの月は火星と相互アスペクトし、チャンドラ・マンガラ・ヨーガに似たものを形成しています。これは収益と財産の蓄積を表すヨーガです。無鉄砲な勇気も表します。激しい苦行をしたのもこの性質があるからでしょう。
●ルチャカ・ヨーガ
火星が定座に位置し、第10室で方角の強さも獲得し、大変強力なルチャカ・ヨーガを形成しています。ルチャカ・ヨーガは火星の性質が非常に強く現れるヨーガです。お釈迦さまは意外にもこの性質が最も強いのかもしれません。この火星はその人の性格・性質に関係する第1室、第1室支配星の月、第5室、月、太陽、第10室とすべてに影響を与えており、とても勇敢な戦士の性質をもった人だったのでしょう。
ルチャカ・ヨーガの意味を上げると、大胆、勇敢、王者の風格、厳しい身体訓練、冒険的な活動、リーダーシップというものがあります。
●スーリヤ・グル・ヨーガ
木星と太陽がコンジャンクションし、しかも太陽は高揚の星座に位置し、木星は第9室を支配して、これもまた高いクオリティのヨーガを形成しています。その意味は高貴さ、堂々とした威厳、権威、グル、宗教的な目的の遂行に従事する、支配者からの栄誉、支持者や財に恵まれる、広く高名をはせる、他の人に善いことをする、まさにお釈迦さまをそのまま現わしたヨーガです。
●クシャトリヤ・ヨーガ
火星と土星がコンジャンクションし、これは古典にはありませんが、王族・武人のヨーガです。実際、お釈迦さまは王族の生まれでクシャトリヤ階級でした。
●お釈迦さまの天命
社会的使命・天命を表す第10室が強力だというのはお釈迦さまの生まれてきた役割をよく表しています。そこにスピーチや言葉を意味する第2室の支配星と精神性を意味する第9室の支配星が在住し、言葉を通して精神的な教えを広めたことをよく表しています。しかもそれが火の星座であることがとても印象的です。猛烈な情熱をもって、人々の救うために活動をしたのでしょう。
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さすが2500年にも渡って名声を轟かせているだけあって、初級レベルでわかるヨーガが多数、最高レベルのクオリティで構成され、それがしかも最強のケーンドラで構成され、高め合っているという凄まじく強力な配置でした。やはり、歴史に名を残す人のホロスコープは芸術的とも言える配置ですね。
次回はダシャーも含めて、出生日時の検証もしたいと思います。