心を安定させる腹式深呼吸

私たちは、緊張したり、不安になったりしているときは呼吸が速くなったり、浅くなったりする。逆に呼吸がゆったりして深いときは、心が安定してリラックスしているときだ。それがより深ければ、私たちは深い心の平安、喜び、幸せを感じることができる。
不安は恐れ、心配をしているとき、心の苦しみと共に、そんな状態のときには良いこともなかなか起きにくいものだ。不安な心は周囲の人も無意識の内に感じ取り、好ましくない方向に流されていく。いつも不安そうにしている人にはあまり近づきたいと思わないものだ。逆に自分の心の状態が良いときには、良いことも起こりやすい。いつも明るく前向きな人の周りには自然と人は引き寄せられるし、そうした人のそばは心地良いものだ。
私たちは、不安になったり緊張したりしていても、呼吸をコントロールすることによってリラックスすることができる。周りの状況がどんなに望ましくなかったとしても、平和な気持ちになることもできる。そして、前向きで落ち着いた心はやがて良いものを引き寄せる。呼吸を意識してコントロールすることは運命を左右する重要な要素なのだ。
ではどんな呼吸法があるのか。古今東西、色々な呼吸法があるが、最も簡単な呼吸法は腹式深呼吸です。これは誰にでも今すぐにできるものです。
●腹式深呼吸のやり方
①口からゆっくり息を吐きながら、同時に下腹を大きくへこませます。(15~50秒)
②鼻から大きく一杯に息を吸いながら、同時に下腹部を最大限に膨らませます。(5~10秒)
ポイント
・下腹部をできるだけ大きく動かし、とくに吐く息をごくゆっくり出すのがコツです。
・1分間に1~2回呼吸くらいのペース。
・1回5分以上行うと効果的。
・1時間以上行うと精神安定に即効的な効果がある。
●腹式深呼吸の効能
腹式深呼吸をすることによって、血液中の酸素量が増えます。酸素量が増加すると代謝が上がり、細胞の基本機能が高まります。脳細胞にも、酸素の供給が増加して、脳機能が高まります。それにつれて、脳の中心に位置する脳幹の機能が高進するため、ここから全身に伸びている自律神経系の機能が高まります。脳幹には、ホルモン系の中枢があり、全身のホルモンバランスも整います。そのため、精神が安定してきます。
腹式深呼吸は、下腹を大きく動かすと、同時に横隔膜が上下に大きく動きます。この横隔膜と腹膜が連動する動きは、内臓を内側から伸縮させ、すべての器官の血流を大幅に増加させます。これによって、肝臓、腎臓、腸、心臓、膵臓など、あらゆる器官の機能が高進します。腹部の奥には、自律神経の集合(腹腔神経節=太陽神経節)があり、ここを適度に刺激するため、自律神経の機能は、さらに高まります。その結果、心の安定に大きく反映します。
興味のある方は一度試してみてください。

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