今日は先日書いたヒットラーとチャップリンの仕事について見たのをヴィムショタリー・ダシャーの流れから検討してみます。
ヒトラーがなぜ、闘争的な人生を歩み、チャップリンがなぜそうならなかったのか?それはダシャーの流れを見ることで一目瞭然となります。
まずは、ヒットラーから。
ダシャー | 年齢 | 星座 | エレメント | 在住ハウス | 支配ハウス |
---|---|---|---|---|---|
金星期 | 0歳~ | 牡羊座 | 火 | 7室 | 1室、8室 |
太陽期 | 18歳~ | 牡羊座 | 火 | 7室 | 11室 |
月期 | 24歳~ | 射手座 | 火 | 3室 | 10室 |
火星期 | 34歳~ | 牡羊座 | 火 | 7室 | 2室、7室 |
ラーフ期 | 41歳~ | 双子座 | 風 | 9室 | |
ディスポジター水星 ※1 | 41歳~ | 牡羊座 | 火 | 7室 | 9室、12室 |
※1 ラーフ期はその星座を支配する惑星も重要になってきます。このヒットラーの場合は水星となります。
今日は先日書いたヒットラーとチャップリンの仕事について見たのをヴィムショタリー・ダシャーの流れから検討してみます。
彼の人生はほとんどのダシャーを活動的な火の星座のダシャーで過ごしています。その中でも特に思想や考え方を決定する幼少年期を牡羊座に在住する惑星の好戦的な要素が出やすいダシャーで過ごしています。そして、それが7室で欲望を掻き立てるダシャーになっています。それ以降も全て火の星座と欲望のカーマトラインの絡むダシャーとなっています。そのために、彼の人生は闘争と欲望、野心に満ちた人生になったのでしょう。
それに対してチャップリンは一見ほとんど同じホロスコープに見えて全く違った流れになっています。
ダシャー | 年齢 | 星座 | エレメント | 在住ハウス | 支配ハウス |
---|---|---|---|---|---|
ラーフ期 | 0歳~ | 双子座 | 風 | 9室 | |
ディスポジター水星 | 0歳~ | 魚座 | 水 | 6室 | 9室、12室 |
木星期 | 3歳~ | 射手座 | 火 | 3室 | 3室、6室 |
土星期 | 19歳~ | 蟹座 | 水 | 10室 | 4室、5室 |
水星期 | 38歳~ | 魚座 | 水 | 6室 | 9室、12室 |
ケートゥ期 | 55歳~ | 射手座 | 火 | 3室 | |
金星期 | 62歳~ | 牡羊座 | 火 | 7室 | 1室、8室 |
チャップリンは人生の多くの期間を風と水の星座のダシャーを過ごしています。
木星期とケートゥ期は火の星座のダシャーですが、木星は定座に在住し、木星自身は精神性の惑星なので情熱的にはなっても好戦的にはなり得ないでしょう。ケートゥの時期も木星星座で木星とコンジャンクションしているので、やはり精神的、道徳的な面が出てくるでしょう。
また、幼少年期は9室在住のラーフのダシャー、木星のダシャーを過ごし、健全な成長をするダシャーになっっています。
好戦的な要素が出やすい牡羊座の絡むダシャーは、老年期に入る59歳の金星期からになっています。そのためにヒットラーのような破壊的な人生になることはなかったのでしょう。
また、人生の中心となる20~60歳の在住ハウスと支配ハウスを見てみると6室と10室のアルタハウスと5室と9室のダルマハウスが中心の流れになっています。ヒットラーは欲望のカーマトラインが中心ですが、チャップリンは仕事(特に10室は天命、使命を表す)と精神性が大切になっています。
このように一見、ほとんど同じホロスコープに見えても、惑星配置をよく検討し、ダシャーの流れを読み解いていくと全く違った人生になることが浮き彫りになってきます。
大阪での中級講座では、この二人のチャートを更に深く読み解いていきます。