今回は先日、大阪での中級講座でチャートは出したものの説明しきれなかった手塚治虫です。
とりあげて欲しかったとリクエストがあったのでブログで取り上げることにしました。
さて、今回は職業という視点から見てみましょう。
なぜ、彼が漫画家という職業なのか、それはどこに特徴が現れているのでしょう。
まず、アセンダントです。
アセンダントがその人の基本的な性質、才能を表しています。
そして、その性質は職業によく活かされることになります。
手塚治虫のアセンダントは獅子座。
獅子座は人々を楽しませることを好む星座、
エンターテイナーの星座です。
漫画家にはぴったりのアセンダントですね。
ちなみに最近、他にも2人、小林よしのりと
さくらももこのホロスコープを出したら
2人とも獅子座ラグナでした。
やっぱり獅子座は漫画家ですね。
そして、それに加えて
アセンダントの近くに想像力豊かなドリーマーの海王星がいます。
芸術家と呼ばれる人の多くは海王星か魚座との関わりがあります。
そして、ラグナ支配星の太陽は金星が支配する天秤座に在住しています。
彼の資質の中にやはり、芸術的な感性があることがここからわかります。
そして、仕事に関して見るときは10室を見ることが大切です。
10室には高揚のラーフが在住し、金星がアスペクトバックし、
美的なセンス、審美眼の能力を仕事で活かせる才能があることを示しています。
ラーフが高揚することで高い独創性が発揮されます。
また、彼の作品が生と死、生命を扱うのは10室の支配星が
さそり座に入り、土星とケートゥに挟まれているからでしょう。
一度は医学の道に進んだのもここから来ています。
土星、ケートゥ、さそり座は医学との関わりのある惑星と星座です。
10室支配星の金星がその3つと関わりがあることが
一度はその道に進もうとしたことが示しています。
漫画家としての手塚治虫に戻るとブラックジャックのような医者をテーマにした
作品があるのも、彼のこのような惑星配置からきているのでしょう。
また、オドロオドロシイ作品が多いのもこのさそり座の影響だと思われます。
神秘的なものを扱うのが多いのもこの高揚のケートゥやさそり座によるものでしょう。
ケートゥも金星もサルパ・ドレッカナに在住しています。
この位置は通常、凶のドレッカナとしてあまり好まれません。
逮捕・監禁と関係すると言われます。
しかし、それは総合的に見てホロスコープが良くない場合です。
全体が道徳性が高い時、そのようなことに使われず
サルパ(蛇)の力は神秘的な体験をするということに使われることがあります。
実際、私はサルパ・ドレッカナのダシャーに神秘体験をするという
実例をいくつも見ています。
特にケートゥは高揚しているので実際に彼がそういった体験をしている
ことも十分に考えられます。
また、彼の道徳性の高さは5室支配星の木星が9室に在住し、
5室にアスペクトバックしているため
高い道徳観念、精神性をもっていたことがわかります。
占星術は理解が深まれば深まるほど
その人の特質が明確に読み解けて面白いですね。