今日は松下幸之助の青年期の成功について検証します。マハー・ダシャーをラグナとして検証することも大切なことがよくわかります。
水星-水星期に入り、土星の抑圧から解放され、大阪電燈に就職します。しかし、水星も第8室を支配し、第12室に在住するため、困難な時期が続きます。これは同時にヴィーパリータ(逆転)・ヨーガを形成しているので、この水星のマハー・ダシャーに会社を起業し、様々な困難を乗り越えて成功していきます。
また、マハーダシャーである水星をラグナとすると土星は第4室と第5室を支配し、ラージャ・ヨーガ・カラカとなり第1室で第9室を支配する水星とコンジャンクションすることで強力なラージャ・ヨーガが形成されます。しかも、土星は高揚しているのでその力はとても強力です。
マハー・ダシャー・ラグナ水星から2室でも第1室支配金星と第10室支配月のラージャ・ヨーガ。第1室支配金星と第11室支配太陽のダーナ・ヨーガが形成されています。
水星期はラグナから見ると第12室であまりよくないですが、マハー・ダシャー・ラグナで検証するととても強力な成功の配置です。
次のケートゥ期もマハー・ダシャー・ラグナで検証すると強力な成功の配置になります。アセンダント・ラグナと同じくらいマハー・ダシャーをラグナとして検証することは大切なことがわかります。
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松下幸之助② 生い立ち ~ 神様の女房
村では小地主の階級にあり、かなりの資産家だった。
幼い頃の幸之助は、子守りと一緒に川で魚を釣ったり、
鬼ごっこをしたりして、平穏な日々を送っている。
そんな幸せな暮らしも長く続かず、幸之助はやがて波乱の人生を送ることになる。
裕福な家庭や良い家柄に生まれることは第1室と第9室の絡みとして表れます。
詳細は過去のブログ参照。第1室と第9室の絡みは家柄の良さを表す
第9室支配星が第1室に在住していることは家柄の良さを表しています。ただ、月は減衰の星座に在住しているので田舎の地主という程度だったのでしょう。
幼年期
1894年11月27日、和歌山県海草郡和佐村千旦ノ木(現:和歌山市禰宜)に、小地主松下政楠・とく枝の三男として出生。家が松の大樹の下にあったところから松下の姓を用いたとする。
1899年頃、父が米相場で失敗し破産したため、一家で和歌山市本町1丁目に転居し下駄屋を始めた。しかし父には商才もなく店を畳んだため、尋常小学校を4年で中退し9歳で宮田火鉢店に丁稚奉公に出される。後、奉公先を五代自転車に移した。後のパナレーサー設立のきっかけになった。自転車屋奉公時代、店主に度々タバコを買いに行かされた。その際一々買いに出かけるより纏め買いして置けば、直ぐタバコを出せる上、単価も安くなるため、これを利用して小銭を溜めた。しかしこれが丁稚仲間から反感を買い、店主にやめるよう勧められたために纏め買いはやめる。この頃から商才を顕すと共に、独り勝ちは良くないとも気づくようになった。
幼年期のことは第1室と月に表れます。月は幼年期の環境を表します。幼年期のラグナとしても扱います。第2室も第1室に続く幼年期を表します。
松下幸之助は幼年期にとても苦労をしています。第1支配星が第5室に在住し、混乱のラーフとコンジャンクションすることから来ているのでしょう。
生まれてから12,3歳の頃まではマハー・ダシャーが土星期です。土星はそのものが困難な時期であることを表しています。同時に土星は第12室に在住し、第8室支配星ともコンジャンクションし、様々なものを失ったことや苦悩を意味しています。
第3室は引越し、第4室支配星は初等教育を表し、それが第12室に在住することで中退を余儀なくされたのでしょう。第4室は家や家庭も表すので、それらを失い丁稚奉公に出されたこともここから読み取ることができます。
そんな苦労の中でも保護と幸運の木星がアスペクトがあることで守られていることがわかります。
松下幸之助① 実業家の配置 ~ 神様の女房
今、NHK土曜ドラマで「神様の女房」で松下幸之助の生涯をやっている。面白そうなのでインド占星術で見て見ることにした。
実業家の配置のポイント
実業家とはどんな配置をしているのでしょうか。
私が見た中で実業家に特徴的なポイントを上げてみると。
1.ラグナが良い。
第1室に惑星が集中すると自分のことに集中できる。
2.第5室が良い。
自己実現のハウスなので自分のしたいことを実現したくなる。成功者の多くは好きな事をすればうまくいくと言います。それは第5室の強さなのでしょう。また第5室は創造力や知性、思考を表すので第5室が良いことはアイデアがあり、頭も良い。
3.第10室が良い。
社会的使命、天命のハウスです。ここに惑星が集中すると仕事人間になります。仕事に専念できるので成功しやすい。
4.第11室が良い。
願望成就のハウス。地位と名声、収入、欲望のハウスである。ここが強いとそれらのものを人生で強く求めるので成功しやすい。ただし、欲望に溺れる傾向もある。
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ホロスコープの分析
松下幸之助 1894/11/27 08:00 和歌山県 和歌山市
静的分析
松下幸之助を見てみると目立つのはラグナがとても強いことです。
第9室支配星の月と第10室支配星の太陽がラグナでコンジャンクションしています。これは最強のラージャ・ヨーガです。太陽は王様であり、社長としての気質、資質を持っていることを表しています。
また、月はグルのハウスである第9室の支配星です。教師としての資質を表しています。実際、彼は人に教えを説く数々の本を出し、経営の神様と言われています。PHP研究所を設立し、倫理教育も行なっているのは、ここから来ているのでしょう。
そして、第5室もラグナ支配星が在住し、ラーフとコンジャンクションし、ラージャ・ヨーガを形成しています。ただ、第5室に在住する火星は第1室と同時に第6室も支配し、第5室支配星は第8室に在住し、自己実現の中でさまざまな困難もあったことが示されています。
第10室は惑星は在住していませんが、第1室で第9室支配星とコンジャンクションしているので非常に強く良いです。
第11室はケートゥが在住しています。ウパチャヤである第11室に在住する凶星は最初は困難をもたらしますが、結果的には成功します。
動的分析 ダシャー・サイクル
ヴィムショタリ・ダシャー・サイクルを見ると太陽期の始まった時期から非常に大きな成功を収めています。
1950年以降、長者番付で10回全国1位を記録(1955年 – 1959年、1961年 – 1963年、1968年、1984年)。また40年連続で全国100位以内に登場した。この時期の幸之助は「億万長者」であり、一生で約5,000億円の資産を築いたと推定される。
1951年に太陽期が始まり、1962年から月期が始まり、第1,9,10室絡むラージャ・ヨーガのダシャーが連続しています。1967年からは火星期、1974年からはラーフ期。これも第1室と第5室が絡みラージャ・ヨーガを形成しています。
生涯に渡って成功し続ける人は、マハーダシャーの流れを見ると明確にトリコーナが絡むダシャーが続いています。
永遠のクリエイター スティーブ・ジョブズ② 膵臓がんと肝臓移植
今日は昨日に引き続き、スティーブ・ジョブズについて医療占星術です。
膵臓がんを患い、肝臓移植を受けた理由について書きたいと思います。
膵臓がんと肝臓移植
膵臓も肝臓もインド占星術では第5室と木星が担当します。第5室は創造性や知性という面ではとても素晴らしかったのですが健康面という意味では大変傷ついていました。
・凶星のラーフが在住します。しかもそれはMBです。
・機能的に凶星化した金星が在住します。これもまたMBから1度以内です。
・第5室支配星の木星は凶星のケートゥとコンジャンクションしています。
・木星は第5室と同時に第8室も支配し、第5室をアスペクトし傷つけています。木星は逆行もしているので生来的吉星としての力を失い凶星化しています。
・高揚の星座に在住する土星も第5室にアスペクトしています。土星は生来的にも機能的にも凶星です。しかも生来的凶星は高揚の座に位置することで健康面において更に凶悪化します。
これだけ第5室と第5室支配星、木星が傷ついていると肝臓や膵臓の病気を患うのもやむを得ないことです。
膵臓がんが発見されたのは太陽-ラーフ期です。太陽は第1室支配星でマラカの第7室に在住しています。ラーフは生来的な凶星であり、第5室に在住しているため膵臓と肝臓を傷つけています。まさに膵臓を患うときでした。
永遠のクリエイター スティーブ・ジョブズ①
2011年10月5日 コンピューターや携帯電話にその魅力的で洗練された機能とデザインで革命を起こしたカリスマ、ステイーブ・ジョブズが亡くなりました。追悼の意を表したいと思います。このような人々を楽しませる商品を次々と生み出した天才が若くして亡くなったのは本当に残念なことです。
さて、今日は彼についてインド占星術で検証してみたいと思います。
◆ 出生時刻について
彼の出生時刻に関するデータには2つの情報がありました。
1955年2月24日 アメリカ カリフォルニア州サンフランシスコ
① Astrodatabank 19:15 ② Astrotheme 6:00
細かい検証は省きますが、検証の結果①を採用しました。
これを読んでいる方も鵜呑みにせず、検証してみてください。
◆ 創造性、デザインセンス
その人の創造性は第5室に表されます。第5室は金星がヴァルゴッタマで在住し、ラーフとコンジャンクションしています。ラーフは第5室に在住すると単独で高い独創的な創造力を発揮します。それに金星が加わることで美的センスも加わります。
更に木星がアスペクトバックし、第5室を更に強めると同時に木星の功徳が更に創造性を高めます。この木星もまたヴァルゴッタマです。0度40分という極めて緊密です。そして、第5室は知性や思考も表し、極めて高い創造力と知性を持っていることがわかります。それが火の星座で構成されることで燃え上がる激しい情熱も伺わせます。
wikipediaによると
1972年オレゴン州のリード大学へ進学した。ジョブズは、大学に半年間通ったが、自分が大学院の教授より優れていることを知り、大学にいても意味が無いと言って中退してしまう。
かなり、傲慢とも受け止められる考えですが、これだけ素晴らしい第5室を持っているとそういう風に考えてしまうのもうなずけます。さすがダビンチやエジソンなどと称される天才と言われるだけのことはある素晴らしい第5室です。
そして、完璧主義で徹底的に削ぎ落した洗練されたデザインを生み出すところはは高揚の星座に在住する土星の影響です。土星は慎重でストイックで完璧を求める惑星です。それが高揚の星座に位置し、極めて強い影響を与えます。しかも、金星と0度01分という極めて緊密なアスペクトを形成しています。これが完璧主義の所以でしょう。
また、大学を中退したのはこの強い土星が障害となったのだと考えられます。
◆ 独創的な発想はどこから来るのか?
・第5室にラーフが在住します。
・第5室支配星の木星はケートゥとコンジャンクションしています。
・太陽がみずがめ座に在住します。彼がイノベーションを起こしたというのはこの独創性と改革・革命も関係しているでしょう。
・月が想像力豊かなうお座に在住しています。
彼のホロスコープは独創性、発想の豊かさで満ち溢れていますね。
◆ 技術系の才能
才能や能力もまた第5室に表されます。コンピュータという扱う技術者の才能は第5室への凶星の影響からです。第5室にラーフが在住し、土星がアスペクトしています。コンピュータのハード面を扱える才能を示しています。
また、第5室支配星の木星はケートゥとコンジャンクションしています。ケートゥはプログラミングの惑星です。彼はハードを扱うと同時にコンピュータのソフトウェア面を扱う才能もあることを示してます。第5室支配星が情報を扱うのを得意とするふたご座でコンジャンクションしているのもソフトウェアを扱うことができる一つの大きな要因だったと考えられます。
野田新首相~成功者は努力家
管さんが辞任し、新首相は野田佳彦氏に変わりました。さあ、この先、日本はどうなってゆくのでしょうか。今日は新首相について簡単に読みといてみます。
出生時刻が不明なのでお昼の12時でチャートを作成しました。
1957年(昭和32年)5月20日 千葉県船橋市
◆ 試練の土星の影響
チャートを見て、まず目についたのが土星のアスペクト。土星は努力、忍耐、試練の惑星です。それが月、木星、金星、太陽、逆行を含めると水星、ラーフ、ケートゥにも影響を与えています。土星はアスペクトする惑星とその惑星が支配するハウスに試練を与えます。
wikipediaを見ると(以下の引用文はすべてwikipediaより)
・父は富山県婦負郡野積村(現在の富山市八尾町水口[60])の出身。農家の6人兄弟の末っ子として生まれた。自衛隊の前身である警察予備隊に入隊し、定年で退官するまで自衛官としての人生を歩んだ。習志野駐屯地勤務の折に、母と出会い、結婚。母は千葉県の農家の11人兄弟の末っ子だった。貧乏で結婚式も挙げなかった。
野田によると「農家の末っ子同士の間に生まれた子どもが、私です。選挙区が都市部なのにシティーボーイに見えないのは、そのせいかも知れません」という。
出生時、係累に政治家は誰もいなかった。
・野田は今でも、松下幸之助塾長との最終面接を鮮烈に覚えている。笑顔で迎えてもらったが、目は笑っていなかった。むしろ、射抜くような怖い目つきだった。耳はとても大きくて、ピンと立っていた。「キミの身内に政治家はおるか?」「まったくいません」「そりゃ、エエな。ところでキミの家は金持ちか?」「どちらかというと貧乏です」「なお、エエな」。こうして、政経塾で5年間、あるべき政治の姿を学ぶことになった。
・1980年、早大を卒業し松下幸之助が設立したばかりの松下政経塾に第1期生として入塾。同期の塾生に横尾俊彦がいる。1985年、政経塾を卒業。卒業後は家庭教師や都市ガスの点検員等、様々な仕事を経験した。
生家は貧乏で、若い頃はいろいろな仕事を渡り歩き、あまり恵まれた境遇ではありません。
これは土星の試練、困難、抑圧の影響が強くいろいろな場面で出ているためでしょう。
ちなみにこの土星の影響力の強さは現アメリカ大統領 バラック・オバマさんも似たような傾向を持っています。
参照記事:有名人研究 次期アメリカ大統領 バラック・オバマ氏
◆ ウパチャヤに入る凶星
また、この試練に挫けずにやってこれたのは月は山羊座、太陽は牡牛座に入り、月ラグナ、太陽ラグナからウパチャヤに凶星の影響が強く出ているためだと思います。
ウパチャヤ・ハウスは第3室、第6室、第11室、どのハウスも凶星が入ることによって、はじめは苦難を持たしますが、努力によって次第に改善されていくハウスです。
第3室は日頃の努力を、第6室は競争や争いに負けない力強さ、第11室は願望を実現するまで頑張り続けます。
月ラグナ
・第3室支配星が土星のアスペクトを受けています。
・第6室に火星が在住し、その支配星の水星はケートゥとコンジャンクションしています。
・第11室は土星が在住し、太陽のアスペクトを受けています。
太陽ラグナ
・第3室支配星の月に火星の8番目のアスペクト。
・第6室にラーフの在住、支配星の金星は太陽とコンジャンクションし、土星のアスペクトを受けています。
・第11室は支配星である木星が土星からのアスペクトを受けています。
成功者の多くは幸運だけではなく、努力家の性質も強く持っています。
◆ 思慮深さと持続力
・座右の銘は松下政経塾の「五誓」の一つである「素志貫徹(成功の要諦は成功するまで続けるところにある)」。
・駅前で通勤する人々に政策を訴える「朝立ち」を1986年10月から2010年に財務相に就任する前日まで24年間続けた。「駅前留学はNOVA、駅前演説はNODA」と言うフレーズを生む。
この忍耐強さは山羊座、牡牛座から来ています。
・性格は温厚で礼儀正しいと評される事が多い。また真面目で行動や発言は慎重。
真面目さは山羊座と土星の影響から。礼儀正しさは牡牛座に在住する太陽と上品で気品のある金星がコンジャンクションしているところから来ているのでしょう。
◆ 月の傷付き
月は土星、火星のダブルアスペクトを受け、ケーマドルマで孤独で激しく傷ついています。心は傷つきつつも、孤独に耐える強さを持っています。
◆ 議論への強さ 水星と火星
政治家によく見られる配置として、水星と火星の結びつきがあります。これは水星は思考や言葉を扱い、火星は攻撃性やスピードです。頭の回転が早く、攻撃的な言葉も使いこなすことができ、議論への強さを表しています。水星には木星のアスペクトもあるのでただ、攻撃的なだけでなく、言葉を巧み操り、人を引きつける優しさもあるのでしょう。
火星と水星の組み合わせは、マハトマ・ガンジー、菅直人元首相、枝野幸男前官房長官、ジョン・F・ケネディ、ロナルド・レーガンなど多くの政治家に見られます。
◆ 終わりに
どんな人かを見るかは出生時刻がわからなければ難しいものがあります。しかし、このチャートはちょっとやそっとの試練では挫けない忍耐強さ、幸運だけではなく様々な苦難を乗り越えてきたという力強さがあります。日本の首相はころころ変わってきました。長期間政権を持続し、困難な時代を打開する政策をしてくれることを期待したいですね。
また、自らを泥臭い「どじょう」に例えるのは土を意味する地の星座の強さと地のエレメントを支配する土星の強さから来ているのでしょう。インド占星術的にもいかにも「どじょう」というのがぴったり来ます。
牡牛座と山羊座が強いというのは、現アメリカ大統領バラック・オバマさんと同じ特徴です。これからアメリカとどんな関係になるのかも気になるところです。
出生時刻がわからないチャートを読むことはとても能力のいることです。時刻修正はとても面白い作業ですが、慎重に行わなければなりません。力がついていないうちに下手な時刻修正をすると、その間違った時刻修正によって、経験が積み重ねられてしまうので、間違った知識が蓄積されてしまうからです。
そして、学習者もまたは時刻修正をされた記事は慎重に読まなければいけません。鵜呑みにすると間違った知識が集積されたないからです。どんな腕のあるインド占星術家の書いたものでもいい意味で疑いの目で読むことが大切です。
今回は時刻修正を一切行わず読んでみることにしました。だんだん読む力がついてくると意外とわかるものが出てくるものだと思います。
安易な時刻修正を行う前にチャートをその人の性質をいかに読みとれるか練習することはとても勉強になりますね。
次回は、時刻修正にチャレンジして分析してみたいと思います。
菅直人首相の辞任に見る引退の時期
先日、菅首相について書いきました。
さて、この辞任はインド占星術的に読み取れるのでしょうか。
もし、私の天秤座ラグナ説が正しいとするなら、つじつまがあいます。
引退、辞任などの仕事を辞めるのはインド占星術ではどのハウスが表すのでしょうか。それは次の3つのハウスです。
1)第7室・・・デビューと引退のハウスです。
2)第9室・・・第10室(仕事)から第12室(損失)。第9室は仕事を失うハウスです。
3)第12室・・・失うハウスです。このハウスも仕事を失うなど何かを失うときによく出てきます。
さて、この3つのハウスが首相の引退の時期に出てくるのでしょうか。天秤座ラグナだとするそれは明確に出てきます。
①木星と土星のトランジット
2011年9月2日のトランジット
木星は牡羊座で逆行、土星は乙女座で巡航中でした。ダブルトランジットは魚座と乙女座でできています。天秤座ラグナだとすると第12室でトランジットすることになります。
第12室を損失を意味し、引退、辞任というのは十分に納得できるトランジットです。仕事の太陽ラグナから検証すると魚座の第7室にダブルトランジットが起きています。月ラグナから検証しても第7室(乙女座)となり同様に引退のトランジットです。ラグナ、太陽、月のトリプルラグナからのすべてから辞任を説明することができる。
②ヴィムショタリ・ダシャー
ヴィムショタリー・ダシャーで検証してみると月/水星のダシャーです。ラグナから検証すると水星は第9室と第12室を支配します。マハー・ダシャー・ラグナで検証すると水星は第7室を支配し、第8室に在住しています。そして、太陽ラグナから検証すると月は第7室に在住し、水星は第1室と第10室を支配し、第7室支配星の木星とコンジャンクションしています。
更にナヴァムシャでは月ラグナ、マハー・ダシャー・ラグナから水星は第9室、第12室支配しています。仕事の分割図ダシャムシャでは水星は月から第12室に在住しています。
どのラグナから検証しても引退に関係するハウス第7室、第9室、第12室が出てきます。
この引退の時期からやはり、菅首相は天秤座ラグナなのではないかという確証がより深まりました。
武田鉄矢は魚座集中
本日は「降りてゆく生き方」主演の武田鉄矢の分析です。
出生情報:1949年4月11日(出生時刻不明 午前0時で作成) 福岡県福岡市
出生時刻がわからないので分析は難しいですが今日は読んでみたいと思います。
魚座集中ってのが武田鉄矢らしいですね。
魚座は芸術家に圧倒的に多い星座。
魚座は感覚、感情で今に生きる人達。
とても優れた芸術的感性を持っています。
特に武田鉄矢は金星が高揚しているのでその性質は更に高まります。
ミュージシャンとして海援隊をやっているのもこの魚座集中から来ていますね。
金星の高揚は華やかさをその人に与えます。
特に太陽とコンジャンクションしているので
仕事などで特に発揮されます。
金星と水星のコンジャンクションは表現力の豊かさを与えています。
水星の減衰は言葉の表現が詩人になります。
そして、魚座には火星も在住しているので芸術に対する溢れる情熱を与えています。
魚座集中して、金星と火星がコンジャンクション。
感覚的な快楽への溺れやすさが女性好きの性質を生み出しているんですね。
そして、魚座集中する惑星たちに冥王星が西洋占星術のアスペクトでトラインを形成しています。
冥王星は影響を与える惑星の性質を極限まで高めたり、絶対的な強固な意志を与えます。
これがあの強烈な濃いキャラクターを作り出しているんですね。
311東日本大震災の時の菅首相のトランジット
今日は菅首相と東日本大震災について検証してみたいと思います。
出生情報:1946年10月10日 山口県宇部市
(てんびん座に時刻修正)
菅首相にとって重大な転機であった311震災時のトランジットを見てみます。
◆ 311震災時のトランジット
出生の太陽に対して、苦悩と試練を与える土星が2度以内の緊密なコンジャンクションを形成しています。トラブルや事故を表す火星からの8番目のアスペクトも受けています。木星と水星のアスペクトも受け、おとめ座にアスペクトが集中しています。しかも太陽はAKです。運命的にとても困難な時期であったことが伺えます。
私は菅首相は天秤座ラグナだと考えています。そうすると、結婚の時期、家柄の良さ、父が技術者であったことなど、さまざまなことが説明されます。
安易な時刻修正の説は唱えたくないと思っていますが、やっぱり日本の転換期を迎えたときの歴史上重要な首相。インド占星術研究家としては時刻修正を試みてみたくなってしまいますね。
菅首相のラグナが天秤座だと仮定すると、首相という国家最高権力者の立場になるという出世をしながら最悪のことが起こったことが説明できます。太陽は第11室支配星なのでおとめ座に在住する太陽へのトランジットは願望成就、並外れた高い地位を菅首相に与えました。震災時もおとめ座へのダブルトランジットは継続中でした。今度はおとめ座の第12室のおとめ座の喪失、苦悩という象意が現れました。
ダシャーを検証してみても、天秤座ラグナであるとするとかなり納得できるダシャーです。
◆ 各種ダシャーの検証
ヴィムショタリ・ダシャーは月-水星期で水星は損失と苦悩の第12室を支配し、火星とコンジャンクションしています。マハー・ダシャー・ラグナとチャンドラ・ラグナからは大地を意味する第4室とマラカハウスの第7室を支配し、苦悩の第8室に在住しています。大震災による苦悩をよく表しています。
ヨーギニー・ダシャーは木星-ラーフ期です。ラーフ単独で混乱や苦悩、災害を表すのに木星からもラグナからも第8室にラーフは在住しています。これもまた、大変困難な時期であることを示しています。
また、チャラ・ダシャーは獅子座-蠍座期。蠍座はマハー・ダシャー・ラグナから大地を意味する第4室です。そこに出生図ではケートゥと土星がアスペクトしています。ナヴァムシャではラーフ、ケートゥ、土星、太陽の4凶星がアスペクトしています。ダシャムシャでもラーフ、ケートゥ、土星、太陽、GK(木星)のアスペクトを受け、これ以上ないくらいに困難な時期であることを示しています。
てんびん座ラグナであることをもっと確証できるよう検証を進めていきたいと思います。
インドの神様 クリシュナのチャート
K.N.ラオ先生の本『JYOTISH the super-science』を読んでいたら、クリシュナのチャートを発見!
そんなものが残っているなんて驚きです。
一般的には12星座のシステムは紀元前500年前後にメソポタミアで完成したと言われています。
しかし、それより遙か昔の伝説上の人物に牡牛座の生まれであると記されています。
だから、インド占星術はもっと起源の古いものだと書いてありました。
これは嘘か真かわからないがすごいチャートですね。
ほとんどの惑星が高揚の星座、ムーラトリコーナか定座に在住しています。
ラーフ・ケートゥのみが減衰。こんなチャートあり得るんですね。
さすがインドの神様★
変わって、次のチャートは私が見てきた中で最もパワフルなチャート。
太陽、土星、金星が高揚。しかもなんと高揚の度数からすべて1度以内!
ラーフ・ケートゥも高揚し、しかもヴァルゴッタマ。
火星と木星は定座で、月はアスペクトバック。
はじめ見たときあり得ん!と思ったが
こんなチャートを持った人も世の中いるんですね。
この子はまだ20代でとっても才能あふれる子でした。
神秘体験も半端じゃない。
でも最近、ある程度インド占星術の理解が進んでくるとわかってくるのが、
高揚が多けりゃいいってもんじゃないってこと。
この宇宙はすべてバランスが大切。
星の配置もおんなじみたい。
さてさて、このチャートの持ち主の将来はどうなるのか楽しみです。