今回はフランスの若き大統領のエマニュエル・マクロンのホロスコープを検証してみたいと思います。
なぜ、彼のホロスコープを取り上げようかと思ったかというと私のホロスコープととても似通っているからです。年代が同じでアセンダントも同じ山羊座。そのため、動きの速い月、水星、金星、太陽以外はすべて同じ星座に入っています。
自分と同じようなホロスコープを検証するのはとても興味深く、自分を知るということにつながっていきます。似たような天体配置でありながら、私は一介のインド占星術研究家、彼はフランス大統領と大きな違いがあります。
出生図を見ると、違いはありますが、そんなに大きな違いが出るとは思えない違いです。むしろ、私のホロスコープの方が成功の配置が多くできているくらいです。
それでは、なぜ、ここまで違うのか。それを見ていったときに出てくる決定的な違いは仕事の分割図でD10のダシャムシャです。
彼のホロスコープは出生図では、これだけの成功者である割に、ラージャ・ヨーガはそれほど大したことはありません。出生図だけを見ていると彼がなぜ、これほど成功したのか説明するのは難しいです。
ダシャムシャを見ると、なぜこれほどまでに成功したのか。なぜ、政治家なのか。それが明確に現れています。
ダシャムシャのラグナは政治家に多くあるてんびん座です。てんびん座は対人コミュニケーションや交渉能力に長けており、政治家に向いたラグナの一つです。そして、このラグナには民主主義の政治家に必要な土星が高揚して在住しています。
権力を意味する土星が高揚することは、政治家にとってとても良いことです。なぜ、土星の強いと良いのか。それは、政治というものが、国家を動かす長期的な計画と、忍耐力、努力、継続力が必要だからです。
政治家のホロスコープでは10室に土星が関わることが重要です。ここでは、土星は10室にアスペクトし、10室支配星の月はラグナで土星とコンジャンクションし、政治家には最高にふさわしい配置ができています。
そして、成功するために必要な強力なラージャ・ヨーガが多数形成されています。
・5室支配星の土星と10室支配星の月
・5室支配星の土星と1室支配星の金星
・4室支配星の土星と1室支配星の金星
・10室支配星の月と1室支配星の金星
・9室支配星の水星と7室支配星の火星
ダーナ・ヨーガも2つ形成されています。
・5室支配星の土星と1室支配星の金星
・9室支配星の水星と2室支配星の火星
これらの成功の配置ができているハウスも、1-7軸と5-11軸で、自己実現、高い地位や名声を得るハウスで形成されています。
これは本当にすごい成功の配置です。分割図を駆使して運命を見ることができるインド占星術の奥深さをとても感じられる事例です。
出生図だけでは表しきれないことを分割図で表現されれるということを法則として体系化しているインド占星術は本当にすごいですね。
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