10室で見ない職業の事例 ダライ・ラマ14世

10室で見ない職業の事例 ダライ・ラマ14世

村上幹智雄 -ミチユウ-
村上幹智雄 -ミチユウ-

10室で見ない職業の事例 ダライ・ラマ14世

職業を見るハウスは一般的には10室だと言われています。しかし、実際には10室で仕事をしている人もいれば、他の仕事のハウスである6室や2室でしている人もいます。そして、ダライ・ラマ14世のように2,6,10室に惑星がない場合は、それ以外のハウスで職業を読み取る必要が出てくるケースもあります。

彼のホロスコープでは、2,6,10室に惑星がないので、世間一般的な意味での職業には関心がないと考えることができます。その代わりに聖職者として重要になってくるのが1室、5室、9室です。特に高度な精神性を追求するには9室がとても重要になります。彼の9室の支配星である土星はそのまま9室に在住し、高い精神性を意味する木星のアスペクトを受けています。これによって、彼にとって、高度な精神性を追求していくことがとても重要になってきます。

 

もう一つの職業を見る上で重要な表示体である太陽は悟りや解脱、出家修行者を意味するケートゥとコンジャンクションしています。そして、太陽もまた、木星からの緊密な度数の正確さで9番目のアスペクトを受けています。また、無私の愛でスピリチュアルな海王星と60度のアスペクトを受けています。このため、魂の目的、社会的な生き方として木星の高度な精神性とケートゥの解脱・悟りに向かう生き方、海王星の無私の愛に満ちた生き方を求めていることが読み取れます。

 

以上のことから彼の天職はチベット仏教の精神的な指導者であることがわかります。職業を分析する基本は10室ですが、ホロスコープ全体を俯瞰して、10室でないところも見て、職業を見ていくことも大切です。