占星術をしているとこの世界の法則の不公平感に文句を言いたくなる(笑)
インド占星術では、吉星が4つで、凶星が5つ。西洋占星術で扱う土星外惑星を含めると凶星は8つになる。凶星が吉星の2倍ある。人生大変なこと、困難なことは起こることが当たり前の法則になっている。困難を与える惑星の方が多いのだから。なんて理不尽なシステムと思ってしまう。
しかし、様々な考え方を学び、瞑想し、気付き、今思うことがある。実は凶星は私達を成長させる惑星なのだということだ。私達は苦難、困難、障害を克服していくことで成長することができる。そして、より幸福で、充実した人生を生きることができる。
凶星は困難の惑星であると同時に、志しや使命のある人間にとって努力、信念、充実の惑星になる。凶星は思いを貫き通す惑星でもあるのだ。
太陽は純粋さと正義と社会のために生きる力を与える。土星は結果が出るまで持続的に頑張る忍耐力、自己反省能力、現実に対する認識力を与える。火星は情熱とやる気、一点集中の突破力を与える。ラーフは混沌とした中を、突き抜けていくパワーを与える。ケートゥは欲を手放し、無私無欲に成長するを与える。
天王星は博愛精神、既存の体制や価値観を変革し、新しいものを生み出す力を与える。海王星は想像力、理想を思い描く力、無私の愛による奉仕の力を与える。冥王星は既存のものを破壊し、根底からの大改革し、新たなものを生み出す力を与える。
もし、凶星を悪い方向に使うならば、太陽は傲慢さ、自己中。火星は怒り、暴力、ワガママ。土星は不安、依存、無気力。ラーフは恐怖、狂気、貪り。ケートゥは恐怖。
天王星は不調和と反逆精神。海王星は快楽主義、依存。冥王星は恐怖と破滅的な暴力。
凶星は様々な悪い影響を私達の人生に与え、苦しめる。
他人に依存することを止め、自分の力で、成長し、魂を進化させて生きていこうとする人間に強力な前向きなパワーを与えるのが凶星達なのだと思う。そういった観点から見ると凶星は実は凶星ではないのかもしれない。
この世界は凶星のパワーを使い、成長し、進化していくか、凶星に振り回され惨めな苦しい人生を生きていくか、どちらかになってしまうのだと思う。
凶星のパワーを使うためには、何のために生きているのか、私達の人生の目的、今生の目的、自分のためではなく、人を幸せにするため、世の中を幸せにするために生きることに意味を見出すことが大切なのだ。それが自分自身を充実と幸福な人生を生きることにつながっていく。
凶星は楽をしたい、人に依存して生きていきたい、人生がうまくいかない原因は自分ではなく、周囲の人間や社会にあるという人間には次々と困難と苦しみをもたらしていく。
星は今生で生きる人生の現象には強い影響を及ぼし、運命を変えることは難しい。しかし、星は私達の魂にまで影響を及ぼすことはできない。だから、同じ現実を私達がどのように受け止めるかは私達次第なのだ。困難な状況を憎むこともできるし、困難な状況を成長のチャンスと捉え、成長と充実、達成、そして幸福な人生を生きるかそれは私達が選択できるようになっている。そこに運命を超えるための自由意志があるのだと思うようになった。
占星術はこの世界の仕組みを知ることで、真理を理解するヒントをもたらしてくれる。占星術に出会わせてくれた人生に感謝したい。