ゴータマ・ブッダ

ゴータマ・ブッダ

村上幹智雄 -ミチユウ-
村上幹智雄 -ミチユウ-

ゴータマ・ブッダ

今回は、私の人生に最も大きな影響を与え、最も興味のあるお釈迦様、ゴータマ・ブッダのチャート検証したいと思います。お釈迦様というと出生年すら定かではないのにチャートなんてあるのと思いますが、インドの偉大な占星術家であるB.V.ラーマンが推測で出しています。しかも、ナヴァムシャのラグナまで時刻修正しています。

 

私も最初は本当かなと、疑わしいと思っていたのですが、新たなスキルが増えるたびに検証しましたが、ことごとくそれがチャート上にしっかりと現れており、嘘かホントかわかりませんが、これは本当にお釈迦様のチャートではないかなと思わされてしまいます。

 

これは本当かどうかわからないので、こんな説もあるよというお楽しみ程度で読んで見てください。

 

それでは、まず、スピリチュアルな精神的な特徴が出ているか検証してみましょう。スピリチュアルなチャートの特徴は月が傷ついていることです。典型的な条件は月が火星か土星支配の星座に在住し、火星と土星のアスペクトを受けているのが出家者の配置です。この配置があると厭離の傾向があるといいます。

 

これは要はどういう配置かというと、心がとても傷つき、現世的な幸せを感じられない不幸せな配置です。お釈迦様のチャートでは月が非常に傷ついています。今まで私が見たスピリチュアルなチャートで最も傷ついているといっても過言ではありません。

 

ゴータマ・ブッダのチャート

 

月はてんびん座の26度33分にあります。ここに牡羊座の火星が1度以内の超緊密アスペクト、土星が2度以内の緊密アスペクト、ラーフが1度以内の5番目の超緊密アスペクト。更に最も大きな苦悩を与える冥王星が150度アスペクト。傷つきと言った時にただ単純にハウス単位でアスペクトで傷ついていることは大したことないですが、度数まで考慮してみて、緊密であると極めて深刻な傷つきになります。

 

お釈迦様のチャートの月は火星、土星だけでなく、ラーフ、冥王星にも緊密なアスペクトで傷つけられています。これは、お釈迦様がいかに心が病んでいたかをはっきりと物語っています。このような配置があることで、この世の中は「一切皆苦」と思ったのに納得です。月が吉星の影響で幸福な状態であったならば、現世で生きることが幸せで、そんなことは考えなかったでしょう。

 

出家者の配置というのは現世的な不幸せな配置でもあるのですね。しかし、それこそが、真理を知りたい、苦しみの原因を知りたいという強烈な原動力になります。一見不幸せに思える配置も出家して真理に到達するためには重要な配置なのです。

 

お釈迦様にみる解脱の配置とは

今回は前回の続きで、お釈迦様のホロスコープ検証をします。

 

▼お釈迦様のホロスコープ
http://jyotish.michiyuu.info/blog/img/buddha_chart1.jpg

 

今回はナヴァムシャを検証してみましょう。

 

アセンダントは水の星座であり、スピリチュアルで無私の愛の魚座にあります。そして、1室の支配星の木星は慈悲深い、蟹座で高揚しています。

 

そして、この高揚の木星は5室に在住し、1室にと9室にアスペクト。ダルマ・トラインの1室,5室,9室に木星が強い影響を及ぼしているため、精神性の高さが伺えます。しかも、5室の支配星の月もまた高揚し、定座で大吉星の金星とコンジャンクションしています。

 

9室には解脱のカラカであるケートゥが高揚し、解脱のハウスである12室支配星の土星とコンジャンクションし、サマーディ(三昧)を意味する8室の支配星である金星のアスペクトがあり、しかも、高揚する木星のアスペクトを受けています。

 

ケートゥはトリコーナである5室と9室、木星の影響があるとスピリチュアルな面が発揮されるといいます。

 

この場合、完全にその条件が満たされています。

 

そして、その影響をモクシャ・ハウスである12室支配星の土星と8室支配星に影響を与えあうことで、霊的に高い次元に上昇することができることを示しています。

 

しかも、高揚する月、定座の金星、高揚する木星と強い吉星の影響を受けることで最大限にケートゥのポテンシャルが高められています。

 

そして、それがお釈迦様が悟ったとされる年齢35歳のときのダシャーに示されているかも検証してみましょう。

 

お釈迦様が悟ったとされる35歳は水星/月期であると推測されます。

 

出生図で、マハーダシャーの水星は解脱の12室の支配星で願望を実現する11室に在住しています。そして、死と再生の冥王星と3度以内でコンジャンクションすることで、極めて大変な時期であることも示しています。しかし、お釈迦様は自ら望んで悟りへの道に進んでいるため、その道に対する強い決意と鉄の意志を与えています。

 

月はラーフ、土星、火星から2度以内の超緊密なアスペクトを受けており、しかも冥王星とも150度の最悪のアスペクトを受けているため、極限の苦悩にあることが示されています。しかし、同時に月は自己実現の1室支配星であり、トリコーナの9室支配星の木星と5室支配星の火星のアスペクトを受け、ダルマトラインが関わり合う、最高の状態でもあります。

 

そして、極めつけは潜在意識のナヴァムシャです。マハーダシャーの水星は高揚の木星と5室でコンジャンクションしています。5室は修行の成果が出るハウスです。

 

5室支配星の月は高揚し、定座の8室(サマーディ)支配星の金星とコンジャンクション死、解脱の12室支配の土星と高揚する解脱の表示体ケートゥのアスペクトを受け、最高の状態にあります。

 

この時期に悟ったとしたら、完全に納得です。

 

あまりにも出来すぎているとしかいいようがない最高の条件の驚異的な天体配置で、面白いですね。

 

さて、お釈迦様のホロスコープをこれからも続けて、徹底検証していきたいと思います。また次回をお楽しみに。