「土星期=不運」の誤解

「土星期=不運」の誤解

村上幹智雄 -ミチユウ-
村上幹智雄 -ミチユウ-

「土星期=不運」の誤解

インド占星術では、土星は最も強い凶星です。
そのためにヴィムショタリー・ダシャーで
土星期が来ると大変だと思われています。

 

インド占星術をしっかり理解していないと
大きな誤解が生じます。

 

今までも土星期が来るのが怖いから
インド占星術を学ぶのを止めるという方がいました。

 

それはとんでもない誤解です。

 

正確にはすべての人が土星期が来ると
大変とは限りません。

 

アセンダント(ラグナ)の星座によって
土星期が最も幸運になる人達もいます。

 

一般論でいくとアセンダントが
牡牛座、双子座、乙女座、
天秤座、山羊座、水瓶座
になる方たちは
土星が幸運のトリコーナ・ハウスを支配するため
幸運な時期にもなります。

 

特に天秤座がアセンダントの場合
土星期は明らかに良い時期になる可能性が
最も高いです。

 

ただし、色んな諸条件によっては
これらのアセンダントでも
不運な時期になる人達もいます。

 

また、これ以外のアセンダントだとしても
諸条件により幸運な方もいます。

 

宇宙の法則はそんなに単純ではないので
安直な理解で恐れたりすることは
全く無意味で占星術の間違った使い方になります。

 

独学で学んでむやみに恐れるのではなく
ちゃんと正しくインド占星術を学び
理解し活用しましょう。

 

占星術はより良い幸せな人生を
生きるために学ぶものです。

 

不安を増長するくらいなら
占星術なんて知らない方がましです。

 

それでは、土星期が実際に不運な時期に
あたっている人はどのように捉えればいいのでしょうか。

 

私は土星期は自らのカルマを
最速で浄化する時期だと考えています。

 

私たちはどんなカルマも必ず
返ってくるので、それから逃れることはできません。

 

ですが、それは逆を言うと
返してしまえば終わりということです。
どんな困難なカルマも永遠に続くことはありません。

 

カルマを本当に返したときには
大きな気づきと学びがあります。

 

それによって、私たちは一段と成長し、
より幸せな人生を生きることができるようになります。

 

人が真に成長するのは困難を乗り越えた時です。

 

また、土星の役割は私たち現世の執着を
手放させることにあります。

 

結婚して幸せになりたい、
子供が欲しい、
成功してお金持ちになりたい。

 

人には様々な現世的な欲求や欲望があります。
しかし、時に土星はそれらに制限を与えます。

 

そして、それらに対する執着を手放した時に
現世的な欲求を満たすことでは得られない
スピリチュアルな幸せを得ることができます。

 

それは現世的な幸せを得る以上の
大きな喜びを与えてくれます。

 

土星は一見すると困難を与える
恐ろしい惑星だと捉えがちですが
土星のカルマを乗り越えた時、
私たちは真の幸せにより近づくことができます。

 

インド占星術初心者の方は
土星を盲目的に恐れたりしないでください。

 

土星のスピリチュアルな意味を理解し、
インド占星術をより幸せな人生を生きるために
役立てましょう。