才能を高める惑星配置

才能を高める惑星配置

村上幹智雄 -ミチユウ-
村上幹智雄 -ミチユウ-

才能を高める惑星配置

私たちは、誰しも何らかの才能を素質を持っています。それが最も簡単にわかるのは、第1室の星座と第1室に在住やアスペクトする惑星の能力です。今回は、インド占星術の星の配置の中でも際立って高い能力を発揮できる惑星の配置について説明をします。

 

惑星が以下の条件を満たすとき、その惑星の能力を最大限に発揮することができます。

 

1.惑星が定座、ムーラトリコーナ、高揚のいずれかの星座に在住する。
2.惑星がケンドラ・ハウスに在住する。特に1室と10室が良い。
3.惑星が凶星とのコンジャンクションやアスペクトを受けていない。

 

これらの条件は惑星が星座による強さとハウスによる強さを同時に獲得することによって生じます。インド占星術では、これらの惑星が木星、水星、金星、土星、火星のいずれかである場合は、パンチャ・マハー・プルシャ・ヨーガと呼んでいます。これには惑星ごとに木星はハンサ・ヨーガ、水星はバドラ・ヨーガ、金星はマラヴィア・ヨーガ、土星はシャシャ・ヨーガ、火星はルチャカ・ヨーガという名称が付けられています。

 

ケンドラ在住の中でも、特に1室もしくは10室に在住する場合は顕著に能力が高まります。1室は本人の性格・性質・能力を表し、10室は社会的な能力を表すからです。もし、惑星が方角の強さやヴァルゴッタマのような強さを持っている場合、更に能力が高まります。

 

3番目の条件を満たしていなくても、それぞれの惑星が示す能力は高まります。しかし、傷ついている場合は、その惑星の純粋に良い面だけでなく、悪い面も表れてきます。

 

これらの配置は才能を豊かに、その惑星が象徴する仕事への適性を与えます。しかし、必ずしも成功を約束するわけではありません。社会的な成功はラージャ・ヨーガがあることと、適切な年齢でラージャ・ヨーガが発現することによってもたらされるからです。

 

これらのロジックを応用して考えるとケンドラ・ハウスだけでなく、5室に在住したならば、知性や創造性の面で、それぞれの惑星が意味する才能を高めると考えられます。

 

検証:アンソニー・ロビンズ

アンソニー・ロビンズ

 

アメリカのアンソニー・ロビンズはコーチング指導者、ビジネスや自己啓発の講演家、実業家として世界的に有名です。彼のホロスコープでは木星が射手座で定座に位置し、ケンドラの4室に在住するため、木星の能力が最大限に発揮されます。木星の持つ智慧、道徳観念、慈悲深さ、拡大発展的な思考、陽気で前向きな性質が表れてきます。実際に彼は、一度に数千〜一万人以上の人を集め、数日から10日以上にも渡るビジネスや自己啓発のセミナーを毎月のように行っています。そして、愛と貢献することの大切さを説いています。

 

また、火星は知性を表す5室で高揚し、火星のチャレンジ精神、論理的思考、戦略的思考に大変優れています。彼は講演家としてだけではなく、ビジネスの世界でも起業家、投資家として大成功をおさめています。2007年にはフォーブスの世界で最も影響力を持つ著名人「セレビリティ 100」に入っています。2007年時点で年間3000万ドルを稼いでいました。