天職を見るときの10室と10室の支配星の違いとは

天職を見るときの10室と10室の支配星の違いとは

村上幹智雄 -ミチユウ-
村上幹智雄 -ミチユウ-

天職を見るときの10室と10室の支配星の違いとは

さて、インド占星術を学んでいるあなたは次のホロスコープの職業の違いを区別できるでしょうか? 今回は応用講座テキストから、天職の見方をご紹介します。

 

 

 

アセンダントは同じふたご座、10室に入っている惑星も同じ、月の星座も同じ。違いはラーフ・ケートゥ軸と木星の星座が違うだけです。インド占星術では10室と10室支配星でその人の職業を見ると言います。インド占星術をある程度学んでも、私はこの違いは区別できませんでした。

 

この二人は上のホロスコープは映画評論家、雑誌編集者の淀川長治氏、下は理論物理学者のアルバート・アインシュタインのものです。これほど似た天体配置にも関わらず、なぜこうも違う職業なのでしょうか。それは自由意志があるからでしょうか。それともまだ見えていないものがあるのでしょうか。

 

そこで、この謎を解明するため、私は多数のホロスコープを検証し、独自の結果に至りました。それは10室と10室の支配星は意味合いが違うということです。

 

10室に入っている惑星は、その人の社会的な振舞い、社会的な立場を示しています。例えば、この両者は共に10室に土星が在住しています。これは職業における完璧主義を示しています。土星は通常は政治家、権力者、重工業などを表しますが、実際のところ10室に土星が入っているからといってそういった職業につくとは、ほとんど言えません。しかし、これを仕事上、土星的な振舞いをすると見ると見事に読み取ることができます。

 

この二人は仕事において完璧主義であるため、時間はかかりますが素晴らしい成果を上げることによって、その職業において権威的な立場になることを示しています。

 

さて、それでは、10室の支配星は何を意味するのでしょうか。10室の支配星の状態が職業の本質を表しています。10室の支配星が入っている星座とハウス、アスペクトする惑星を見ることでどんな分野や業界の職業であるかを見ることができます。

 

淀川長治氏のホロスコープ

 

 

淀川長治氏の場合は10室支配星がエンターテイメントの獅子座に在住し、自己表現や芸能、メディア関係を示す3室に在住しています。見事に彼の選んだ職業的傾向を示しています。

 

アルバート・アインシュタインのホロスコープ

 

 

それに対して、アルバート・アインシュタインはどうでしょうか。彼の10室支配星の木星は科学者や技術者、物理学などと関係する水瓶座に在住し、高度な学問を意味する9室に在住しています。そして、改革や科学者を意味する天王星と西洋占星術の180度アスペクトを形成しています。これもまた見事に彼の職業分野や業界をよく表しています。

 

また、ここで天王星を見ましたが、職業を見る上で土星外天体である天王星、海王星、冥王星も重大な影響を与えていることは、明らかに実感します。

 

最後に天職を見るために10室についてまとめます。

 

1.10室はその人の職業における立場や振舞いを表す。
2.10室支配星の在住星座やハウス、影響する惑星は職業分野や業界を表す

 

天職や職業について見ることは、かなり高度なことになってきます。そして、人の一生を左右することでもあるので、正しく読めることが大変大切になってきます。インド占星術応用講座では、この他にも職業を決める上でのダシャー分析、分割図の活用の仕方など、独自の研究でわかったことをお伝えしています。