昭和天皇

昭和天皇

村上幹智雄 -ミチユウ-
村上幹智雄 -ミチユウ-

有名人検証:昭和天皇

今回は、昭和天皇のホロスコープをリーディングしたいと思います。

 

昭和天皇ホロスコープ

職業

まずは、職業について見てみましょう。昭和天皇は日本神道の最高位の神官です。『国民が幸せであれ、日本が平和であれ』と祈ることがお仕事です。つまり宗教家ということです。

 

宗教家としてのホロスコープの特徴はどんなものでしょうか。それはトリコーナ・ハウスの1室、5室、9室が良いことです。トリコーナ・ハウスは1室がその人の基本的な性質、5室がその人の思考、9室が精神性や道徳性を表します。これらに慈悲深く、道徳性、倫理観の高い木星が関わることが理想的です。

 

さて、昭和天皇のホロスコープがどうなっているのでしょうか。見てみるとこれ以上ないくらいに理想的な配置をしており、道徳性や倫理観が極めて高いことが読み取れます。

 

第1室から順に読み解いていきましょう。まず、第1室は射手座ラグナで木星が定座で在住しています。加えて伝統を大切にし、自己に厳しく真面目な土星もコンジャンクションしています。このことから、哲学的で慈悲深く宗教的伝統を大切にする傾向が読み取れます。これだけでも十分に神官としてとても素晴らしい配置です。

 

更に5室と9室を見るとより素晴らしい特徴が読み取れます。5室には9室の支配星の太陽が入っています。第5室と第9室が相互に関係することは高い精神性を表します。更にこの太陽は高揚しているので、それはより素晴らしいものになります。更に1室から定座にある木星がアスペクトしています。

 

また、9室には5室の支配星の火星が在住しています。しかも星座交換をしているので更に強くなり、より高い精神性を表します。そして、これにはまた木星のアスペクトがあります。

 

総合的に見ると1室、1室支配星、5室、5室支配星、9室、9室支配星のすべてに木星の影響があり、そして、トリコーナ同士が絡み合い、これ以上はない完璧と言えるくらい高い精神性を表す配置になっています。

 

実際の昭和天皇はどんな人だったのか。その精神性の高さを感じるエピソードがあります。それは終戦直後のマッカーサーとのお話です。

1945年8月15日、昭和天皇による玉音放送をもってポツダム宣言受諾を表明し、日本は敗北を受け入れ、大東亜戦争(第二次世界大戦)は終結した。

 

来日したマッカーサーは十日余りで、日本軍の無条件降伏調印、また日本政府に事前通告なしに東条英機ら39人の戦争犯罪人の逮捕を命令など行う。

 

9月10日、昭和天皇を戦犯として裁くことがアメリカの政策であるとの決議案が、アメリカ議会に提出され、いずれ天皇や皇族も、戦争犯罪人として逮捕される可能性があった。

 

9月27日、暗殺や逮捕の恐れもある中、昭和天皇はマッカーサーに会うために通訳一人だけを連れて、アメリカ大使館公邸を訪れた。大使公邸の玄関で昭和天皇を出迎えたのは、マッカーサーではなく、わずか2人の副官だけだった。

 

昭和天皇の訪問の知らせを聞いたマッカーサーは第一次大戦直後、占領軍としてドイツへ進駐した父に伴っていた時に敗戦国ドイツのカイゼル皇帝が占領軍の元に訪れていた事を思い出していた。

 

カイゼル皇帝は「戦争は国民が勝手にやったこと、自分には責任がない。従って自分の命だけは助けてほしい。」と命乞いを申し出たのだ。
同じような命乞いを予想していたマッカーサーはパイプを口にくわえ、ソファーから立とうともしなかった。椅子に座って背もたれに体を預け、足を組み、マドロスパイプを咥えた姿は、あからさまに昭和天皇を見下していた。

 

そんなマッカーサーに対して昭和天皇は直立不動のままで、国際儀礼としての挨拶をした後に自身の進退について述べた。

 

「日本国天皇はこの私であります。戦争に関する一切の責任はこの私にあります。私の命においてすべてが行なわれました限り、日本にはただ一人の戦犯もおりません。絞首刑はもちろんのこと、いかなる極刑に処されても、いつでも応ずるだけの覚悟があります」

 

「しかしながら、罪なき8000万の国民が住むに家なく着るに衣なく、食べるに食なき姿において、まさに深憂に耐えんものがあります。温かき閣下のご配慮を持ちまして、国民たちの衣食住の点のみにご高配を賜りますように。ここに皇室財産の有価証券をまとめて持参したので、その費用の一部にあてて頂ければ仕合(しあわ)せである」

 

この言葉に、マッカーサーは驚いた。彼は、昭和天皇が命乞いにくるのだろうと考えていた。自らの命と引き換えに、自国民を救おうとした国王など、世界の歴史上殆ど無かったからだ。

 

そして、この時、マッカーサーは咥えていたマドロスパイプを机に置き、椅子から立ち上がった。今度はまるで一臣下のように掛けて昭和天皇の前に立ち、そこで直立不動の姿勢をとった。

 

マッカーサーはこの時の感動を、『回想記』にこう記している。「私は大きい感動にゆすぶられた。この勇気に満ちた態度に、私の骨の髄までもゆり動かされた。私はその瞬間、私の眼前にいる天皇が、個人の資格においても日本における最高の紳士である、と思った」

 

35分にわたった会見が終わった時、マッカーサーの昭和天皇に対する態度は変わっていた。わさわざ予定を変えて自ら昭和天皇を玄関まで送った。これは最大の好意の表れだった。

 

この年11月、アメリカ政府は、マッカーサーに対し、昭和天皇の戦争責任を調査するよう要請したがマッカーサーは、「戦争責任を追及できる証拠は一切ない」と回答した。

 

マッカーサーと昭和天皇は個人的な信頼関係を築き、この後合計11回に渡って会談を繰り返し、マッカーサーは、昭和天皇は日本の占領統治の為に絶対に必要な存在であるという認識を深める結果になった。

このエピソードの真偽は定かではありませんが、この素晴らしい星の配置を見ると、こうした発言したとしても全く不思議はありません。

 

昭和天皇は最高位の神官であると同時に生物学者でもありました。それは、ラグナが射手座であり、射手座は宇宙の法則や真理を求める科学者としての側面も併せ持っていることから読み取ることが出来ます。

 

また、5室は思考能力や創造性も表しますが、9室支配の高揚の太陽が在住し、5室の火星と星座交換、木星のアスペクトがあることから、極めて優れた知性を持ち合わせていることも読み取れます。